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2023 本ベスト10

年末に書こうと思ってようやく書きます。 ネタバレ若干あり
私の2023年度ベストテン!
昨年は101冊読むことができました。(マンガ、小説、実用書等含め)
2023年最後に読んだのは、「イクサガミ 天」です。
※敬称略


1位 汝、星のごとく      著 凪良ゆう

美しい小説だと思いました。1月に読んだのですが、やっぱり忘れられない。
でも、ものすごく核心を突くようなセリフがあって、読んでいて苦しくもなった。
p137の「結局は男が男を回した」というセリフがものすごく刺さってしまった。(暁海が、会社にお願いしていたことが櫂のおかげで一瞬で叶った)
p136の[女の身体は公共物じゃない]
再読して、続編を読みたいと思う。

2位 成瀬は天下を取りにいく  著 宮島未奈

これは、もう爽ッ快!そりゃ、激推しされますわ!という感じ。
書店では帯に滋賀が中心的なことが書いてあったので、ローカル?小説っぽそうで、他県民が読んでも、共感できないかなと避けていました。
たまたま、書店で宮島さんのサイン入りの本が置いてあったので、若干よこしまな気持ちでゲット。
これが、めちゃくちゃ元気がもらえる。
「ああ、わたしも頑張ろう」って思わせてくれる小説でした。

[成瀬はそれで構わないと思っている。たくさん種をまいて、ひとつでも花が咲けばいい。花が咲かなかったとしても、挑戦した経験はすべて肥やしになる]

この文がお気に入り。
うじうじして、何もできない私を奮い立たせてくれる。
今年、続編が出るらしいので期待MAX!


3位 それでも日々はつづくから 著 燃え殻

リラックス。読んでいて、深く考えすぎずのんびりとしたエッセイ。
ゲームであらわすなら、あつ森かな?
とにかく、燃え殻さんの視点が面白い。
なんで、こんなに斬新な視点、あるいは経験をしているのか。
それを、言語化するちから。
わたし!燃え殻さんにお話を聞きたい!!
トークショーやらないのかな?トークショーなどあったらどなたか教えてください。

4位 20代で得た知見      著 F

言わずもがなです。
これは、私の人生のお供です。
Fさんもどういう思考回路?みたいな。
かゆいところを言語化してくれたり、新たな視点。
富士山で遭難した時の友人や良き先生と出会っていたり。
でも、それをうまく言語化するのもすごい才能。
Fさんのトークショーないですか。あるいは次回作ください。
Fさんと燃え殻さんの対談も聞いてみたい。

5位 プラナリア        著 山本文緒

これも、いたいところを突いてくる。
プラナリアの主人公は、乳がんを患って乳房の再建手術をした。
そんな彼女が、母親に向けていった言葉が印象深い。

「あんたが私に食うだけ食わせて肥満にしたから、がんにもなった」とわめきちらしたら、母は泣いて謝った。泣かれても謝られても遅い。
そして、そんなのが八つ当たりであることは私自身分かっていた。
でも誰かを悪者にしなければ気が済まなかったのだ。

状況は違えど、私自身も精神的に病んでるとすべて母親のせいにしてしまう。
どうして、山本文緒さんはこんなにも人の心情を描くのが巧いのだろうか。
本当に悔しい。会ってみたかった。
(これは以前、記事にしました)


6位 逆ソクラテス       著 伊坂幸太郎

これまた、爽快的な小説。
「逆ソクラテス」の安斎くんのセリフが好き。

「土田はそう思うんだろ。ただ、俺はそうは思わない。女みたいな男だろうが、男みたいな女だろうが、おかしくはない。地球に人間、何人いると思ってんの。いろんな人がいるのが当然だろ。土田みたいな人間もいる」

私はこころが弱いので、すぐにへこみます。高圧的な態度を取られるとすぐに「ぐへー」ってなる。
現在、検診で通っている歯医者の受付の方がとても苦手だけれど、このセリフを思い出せば「まあ、そういう人間もいるよね」って少し楽になる。
このセリフの個人的なポイントは、「土田みたいな人間もいる」だと思っていて。
うまく言えないけれど、土田も置いてきぼりにしないというか。
とにかく、何か嫌なことをされたら、このセリフを思い出します。

7位 僕は勉強ができない    著 山田詠美

時田秀美くん。魅力的な主人公。こんな子が身近にいたら・・
楽しいのかな~なんて思う。
読んでいて、はっとされることが多い。
自分では見落としがちなこと、そもそも考えたこともないようなことを秀美くんが、この小説が教えてくれる。

8位 こんな感じで書いてます  著 群よう子

「かもめ食堂」原作者の群よう子さんのエッセイ。
「この先には、何がある?」と同じ部分もありました。
個人的には、「ネタのつくり方」、「本の見つけ方」、「引き出しの中身」の項目が好き。
創作意欲や、なかなかnoteを更新しない私の尻を叩いてくれる。
「この先には、何がある?」でも感じたことだけれど、群さんは結構正直に書かれているのだなと感じる。
(エッセイはみんな思ったことを書いているのだろうけど)
例えば、適当な編集者とのやりとりとか。
同じ業界の人のことを書くことは、個人的に勇気のいることではないのかな?と思ったり・・・。
あとは作家も人間関係に悩まされるのだなと感じた。

9位 伝わるちから       著 松浦弥太郎

ベストテンを作ろうと思ったのが、この本のおかげ。
松浦さんは「自分のベストテン」を作られている。
なので、実践!
付箋必須!
「寄り添うということ」、「未来の自分へ」、「やめずに休憩」の項目がベスト3です。
穏やかな気持ちになれる本。
試したくなるようなことが、いっぱい載ってます!


10位 物語のつくり方      著 新井一樹 

「なるほど!!」の一言に尽きる。
手当たり次第に「小説の書き方」的な本をあさってたのですが、これが一番実用的かつ、わかりやすい。
今年は小説を一本書き上げたいと思っているので、相棒として活躍してもらいます!


厳選するのに、とても迷った。そしてそれをランキングにするのにも迷った。
昨年は、急ぎ足で読んだ本もあったので、今年は味わうように。
肩肘を張らずに読書したいと思います。




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