見出し画像

「散歩の記録」 

下肢静脈瘤、数年後にやっと処置!

正式には下肢静脈瘤血管内治療術。

資料より引用

2022.3.18(金)午後。

右足下肢にカテーテルを入れレーザー治療。
右足だけを出してサラツと処置できるのかと思っていたが、
とんだ大違い!

本格的だ!?

1日だけの入院だが、病院での過ごし方の説明を受け、
次に、下肢静脈瘤の処置についての手順と
進行具合の念入りな説明を受けていると、
今日の大目的、レーザー治療に向かって、
着々と時間が過ぎて行く感じが、ビンビン伝わってきた。

処置のための検査、マーキング、体温、血圧チェックなどを、
次々、看護師さんが入れ替わり、立ち替わり、作業を終えて行く。

マーキング


最後に3名ほどの看護師さんがストレッチャーを転がして来て、

「どうぞ、これで行きましょう!」
「はぁ、乗るんですね」
「載れますか?手伝いましょか?」
「いえいえ、大丈夫です!もう、これで、行くんですね!」
「そうですよ!天井、見てて下さい。最後、青空が拡がりますからね」
「はぁ」
「じゃ、行きます」

手術室へGO!

寝たまま、ゴロゴロゴロ・・・、
天井が流れる。

「あぁ、医療ドラマみたいですね」
「そうですか?ウフッ」
「天井に頑張れ!とか、えーと、太陽・・・優しい絵とか
そのー、笑顔とか、描いたら安心するんじゃないですか」

ゴロゴロゴロ・・・
進んで行く。

すると、
「手術室は青空ですよ!」
とお声掛け。
「へー!?」
と思い、天井を眺めて居る。

いろんな天井、
蛍光灯、プレート、桟、
むき出しの送風口、警報機、パイプ、
クリーム色の天井から灰色へ、
古いモノから新しいモノへ・・・流れて行く。

「はい、入りますよ」

「あ〜ぁ、真っ青の空に白い雲!」

あったかくホノボノした絵で、
天井自体もキレイ。
出来たばっかりらしい。
なぜか、とってもいい気分だ

ストレッチャーから手術台へ移る。

そして、
酸素マスクをかけられ、
右足下肢部をムキ出しの格好で、
いざ、スタート!

「麻酔入れますよ。チクッとしますよ。大丈夫です。眠くなります」
「アッ、イテッ・・・」

室内のどこかから、
ピッピッピッと鳴ってるのが聞こえる。

「あれ、私の音ですか?」
「そうですよ。心拍数の音ですよ」

ピッピッピッ・・・、
ウトウトしていき、
たまににチクリ、チクリと感じ、
ぼんやりして、頭がフワァーーと。

で、
「終わりました。大丈夫ですか?」
と先生の声。

「ああ、ええ」

重く感じる部分を見ると、
右足下肢部はミイラのように包帯でグルグル巻き。
コンクリートで硬められた様な感じ。
でも、今は痛みはない!

「じゃ、ストレッチャーに戻しますよ」
「あの、ドラマの1、2、3するんですか?」
「ウフッ!」
「1、2、3」

直後、移し替えられた。

「アチャー!もっと飛んだ感じだったような・・・」
「あなたは元気です。瀕死の方の時はそうなるんですよ」
と。

で、
病室に運ばれる。
片足以外は元気なので、自分でベッドに移動する。

処置後

その後は、
6時に夕食を食べ、
9時に消灯。
そして、
朝8時に朝食をとり、10時に手続きして無事退院。

しましたが、

処置後から退院まで、
4人部屋の1ベッド上で

「こんなんやー・・・!?」

ってな未知な時間を過ごしました。

1泊といえども入院は初めて。
しかも、下肢の処置だけて、
あとは至って元気で、
頭は冴えている。

で、
私の部屋にいる患者さんは、
結構、重い患者さんの様だ。
聞こえてくる看護師さんとの会話や
処置作業の音などから判る。

病院という空間に漂う空気が
一泊を長く感じさせる。

血管の処置をしたので、
頻繁に、
血圧、体温、酸素を測りに来る看護師さん。

「忙しいですね!」
「術後は、今晩は、この様にするんです」
とニッコリ!
「そうか、血栓がなぁ・・・」

しかし、よく動く看護師さんたち。
20代から30代の若い女性、若き男性、テキパキと!
夜中にもナースコールされた患者さんの所へ、
すっ飛んで対応!なかなかのモノ!

なのですが、
私の病室には重症な方がいらっしゃったので、
いつの間にか、なんだか、私自身も重苦しい気分に陥って行く。

聞こえて来る看護師さん大きな声。

毎回、常に、
「お名前は?」
「誕生日は?」
「ここはどこですか?」

時には何度も繰り返す場合も!
「どうしましたか?」

すぐ返事が出来ない人。
誕生日を忘れた人。
そして、
トイレの度に介添えをしなければならない人。

この病室は高齢の人たちばかりのようだ。

「そうか、私も将来は・・・」

さらに、
病院での夕食も朝食も、
私は、
それなりのフツーのモノを食べれるかと思ったが、
皆さんと同じような身体のことを考えた柔らかいメニュー。

これには、
ホント、同じ環境で同じ部屋で皆さんと
一緒の食事を、一緒に食べると、
いつの間にか私も病人になった様な気になる。

ホント、環境は怖いモノだ!
一夜にしてコレなんだから!

1週間も一緒に入れれば、
この環境に洗脳されて、
病人になってしまうことだって、

「こりゃ、あるなー」

と、思ってしまう。

処置後の次の日、
午前10時に退院手続きをして、
処置した足を少々庇う様に歩き、駅に向かう。
まぁー、大きな痛みは無く、大丈夫だ。

電車に乗って、走り出す中、
はじめて、
現実に戻ったような気分になった。

いい経験ができた。

その日の19:30の走り書きをまとめてみました。


サポートしていただけましたら、より一層、充実した日々が送れると共に、明日へのパワーが漲ります!よろしくお願いします。