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『そのころ地球では… 時間と宇宙を旅してみつけるぼくたちのいばしょ』絵本の紹介

そのころ地球では… 時間と宇宙を旅してみつけるぼくたちのいばしょ
オリーヴァー・ジェファーズ(著)tupera tupera(翻訳)
ほるぷ出版

そのころ地球では… 時間と宇宙を旅してみつけるぼくたちのいばしょ』
絵本の紹介と保育園で子ども達に読み聞かせをした感想

絵本の紹介

お父さんと一緒に車でドライブする兄妹、
「僕が先に乗る」「わたしよ」の小競り合いから始まり
「わたしの座る場所はここだから、この線からこっちに来ないでね」など
「ぼくの」「わたしの」と狭い車の中のケンカはヒートアップ。

どうやら人間は、昔っから、地球は大きいから、小さく切り分けて、
自分の場所を持ってもいいのではないかと思っているようだ。
その場所の取り合いで、国と国とで、いつもケンカばかり。
ほら、今も、車の中で、シートの取り合いでケンカ中。
(せっかくのドライブ、仲良く過ごせば良いのにね。)

そんな兄妹とお父さんの3人が、
「スーパー宇宙カー」に乗って宇宙を旅する物語、
親子は、はるか昔から地球の場所をとりあい、争いをくりかえしてきた
人間の暗い歴史を覗き見ることに。

争いがない時代があった!!
時代をさかのぼること11000年前。
結局、生きることのに精一杯だったころが一番平和だった…。





人間の愚かさをオリヴァー・ジェファーズの独特のイラストが描いていく。
子どもと一緒に歴史を学び平和を考えるきっかけになった絵本。

絵本の中には、史実がきちんと描かれている。

絵本の絵をみて、子ども達は、すかさず、「これは何?」「あれは何?」と質問してくる。
読み手は、先に知識を得ている必要があるほどに、子どもは、細かいところまでちゃんと見ている。

コミカルな絵で、ソフトに平和を伝えることが出来たらと思っていたが
ここまで質問がくるとは予想していなかったから驚いた。
子どもの感じる力に感激したと同時に、わたしの考えを改めた。
子どもは小さくない。子どもは立派な同士だ。


そして、もう一つすごいのは、絵本の持つ『伝える力』
難しい事柄を取り上げているのに、子どもを惹きつける絵で描き、
しかも物語にして伝えるから、戦争を知らない子どもの心にも、
スーッと自然に入ってゆく。子どもの心に届いている。

ある絵本は、優しい水彩画だったり、またある絵本は、子ども達と同じ年頃の主人公が親しみやすいタッチで描かれていたり。僕たち、わたし達の知らない世界なのに、絵本の入り口が、子どもの知っている、ごく身近な事柄から開かれてゆくから、
ほらねぇ、もう君も、知らないうちに引き込まれている。

まだまだ、絵本の中を探せば、沢山のメッセージが隠れている。
地球温暖化、子どもの貧困、性のこと、平和と平等、働くということなどなどなど。

それらのことは、伝えにくいと思われがち。
でも大丈夫、絵本を読みながら、かくれんぼしているメッセージを
探したらいいんだよ♪子どもと一緒にねぇ。

ほら、そう思ったら、難しいと思えた気持ちが楽になったでしょ。

難しいことを難しいまま子どもに伝えても、
子どもだって『むずかしくってイヤ』ってなる。

絵本の持つ力に助けてもらおう。

子どもたちの『未来のために必要なこと』を絵本の中から探していこう。

そして『未来のために出来ること』は、
わたし達自身の努力によって、素晴らしい世界に繋がることを
明日を生きる子ども達に伝えていこう。

未来は、君たちを持っている。



最後までお読みいただきありがとうございまいした。

タイトルのイラストは、
ももろillustrator絵本 様 のイラストを使わせていただきました。
ももろillustrator絵本 様 ありがとうございます。


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