金閣寺 三島由紀夫

こんな人におすすめ!

  • 美と哲学に興味のある人

あらすじ

この作品は、実在の金閣寺を舞台に、主人公である溝口が美への執着と内面の葛藤を描いています。美の探求、戦争と美、有為子との比較などが中心テーマとなっています 。

溝口(私)は、病弱で吃音の青年として成生岬で生まれ育ちます。
彼は金閣寺の美しさに憧れ、修業僧として入ることになります。
金閣寺での修行や大学進学を通じて、彼は美と哲学について考え続けます。
ある時、彼は金閣寺を焼かねばならないという思いに至り、放火を試みますが自死は叶いません。
山中で煙と炎を見た彼は、生きることを決意します。

作品の特徴

・美の探求:
 金閣寺の美しさをめぐる溝口の内面の葛藤が中心テーマです。
・戦争と美:
 第二次世界大戦前後の時代背景で、金閣寺の美が戦争の中でどのように変容するかが描かれています。
・有為子との比較:
 溝口は美しい女性有為子と金閣寺を対比させ、美への執着を探求します。

筆者はこんな人

三島由紀夫(みしま ゆきお、1925年1月14日 - 1970年11月25日)は、日本の小説家、劇作家、随筆家、評論家、政治活動家であり、戦後の日本文学界を代表する作家の一人です。 彼は卓越した言葉力と美意識を持ち、日本語の枠を超えて国外でも広く認められました。
晩年には政治的な傾向を強め、自衛隊に体験入隊し、民兵組織「楯の会」を結成しました。彼の死は社会に大きな衝撃を与え、新右翼運動などに影響を与えました。三島由紀夫は、昭和時代の日本の興廃や盛衰の歴史的出来事と相まって、その時代の持つ問題点を鋭く照らした人物として語られています。

作風:
修辞に富んだ絢爛豪華で詩的な文体を持ち、古典劇を基調にした人工性・構築性にあふれる。

代表作:
『仮面の告白』(1949年)
『潮騒』(1954年)
『金閣寺』(1956年)
『鏡子の家』(1959年)
『憂国』(1961年)
『豊饒の海』(1965年 - 1970年)

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