入ればええんじゃ。

この日は、3Pの練習ではなく実践。時期尚早ではたるが、現在地を確認するためなら問題はないはず。結論から言うと、予想通り。予想通りすぎるくらいできなかった。まず、今の相手との間合いで自分がシュートを打てるのかどうなのかがわかっていない。後になって「あぁ、今の打てたなぁ…」とチャンスを逃したり、無理に打ってシュートフォームが崩れたりしてしまった。というより、一本も入らなかった。後になってよくよく思い返してみると、試合中にシュートを打とうとすると、体が開いているらしい。もっと右肩をゴールに向けたい。いざボールを持って目の前にいないとドリブルでゴールに向かってしまう癖もあるので、まずはシュートを打つことを考えられるように、意識改革をしなければいけない。まだ3Pが入らないので、未だノンシューター扱いのままである。

先ほど「まず」と書いたが。まずどころではない。とにかくダメだった。3P外すだけならまだしも、ミドルも入らないし、ゴール下周りもよく外す。これは困った。3Pはラインを見ればある程度同じ距離で同じように打てる(※上手ければ)ので、3Pが落ち着いたら、ミドルの練習もしたい。そのためには3Pの確率もあげたいし、動きの中でも同じように打てるようにもなりたいし、シュートフェイクを入れても同じように打てるようにもなりたい。やりたいことが多すぎるな。ドリブルをしても無意識に相手との接触を避けるようになってしまっていた。もっと体を上手く使わなければいけない。ディフェンスも自己評価は低い。抜かれることこそなかったが、「やばい、抜かれる…!」と思う場面が多々あった。体力不足で、足が追いつかない場面があった。今回はたまたま抜かれることがなかっただけで、運が良かったにすぎない。

ここまで酷評だとさすがに可哀想になってくるので、良かったと思うところもあげておく。また滞空時間が長くなっていた。跳ぶたびに自分でビックリして、シュートタッチがおかしくなってしまった。なんとなく空中での移動距離も伸びた気がして、少し遠くから踏み切ってもゴール下までいけるような感覚があった。パスは割と冴えていたと思う。

こう言ってしまうと良くないのかもしれないが、自分以外も半年以上ぶりのバスケだったので、総じて酷かった。口癖のように出ていたのは、「(シュートが)入ればいい。」だった。実際は次に繋がらないので、入ればいいというのは良くない。けれど、入ればいいと言いながらプレイしているというのは、純粋に楽しんでプレイをしている証拠である。何回もポロポロとシュートを外しながらでも、なんとかシュートを決め切る。ドリブルが手につかなくても、なんとかシュートまで繋げる。ディフェンスで抜かれてしまってもカバーしてシュートを防ぐ。とにかくできることをやる。久々の実戦はこれで良かったのだ。そしてなんとなく頭をよぎるのは、あひるの空のトビ。3Pを打つ時も、ダブルクラッチも無意識のうちにトビの漫画の一コマを想像してしまう。本当は映像の方が良さそうな感じがするし、それならアイバーソンの方が良さそうだが、なぜかそうならない。なんなら方言も移りそうである。


その次の週も懲りずに練習することにした。とにかく今が体を動かせるのが幸せだ。車を出すために除雪をしていると、下の部屋に住んでいる大工さんが声をかけてきた。「いつも除雪してくれてますよね?お礼を言いたくて降りてきたんですよ。自分もできる時はやりますから。」とわざわざ部屋から出てきてくれたらしい。自分が車を出すついでだったり、アパートのガスを交換にくる業者の人が除雪をしていると胸が痛むので、ついでにやっていただけだった。誰かに感謝されたいとかでやっていたわけではないけ、いざ感謝されると嬉しい。気づくのもまた優しさである。

体育館に着き、シュートフォームを確認した。体を半身にして右肩を左肩よりも前にくるようにすると、シュートが安定した。それを確認した後は、右手でドリブルをしてから左足・右足と1・2をステップをして3Pを打つ練習をひたすら2時間近くやった。終わって見ればあっという間である。靴を履いて準備運動が終われば、後は座らない。コートの中では飲食禁止なので、水分補給をするために一瞬廊下に2・3回出るぐらいで、後はシュートを打ち続ける。右手でドリブルをして、右手をキャッチしながらボールの下に潜りこませてシュートポケットに入れる動作が上手くいかないのがわかった。数時間で身につけることはできないのもわかったので、継続して練習するしかない。だけど、収穫もあった。シュートポケットに入れる時に上手くいく時もあればそうではない時もあるが、その感覚でどれぐらいの強さでシュートを打てば入るのかという調整は上手くなったと思う。臨機応変に対応してシュートの確率も良くなっていた。筋肉痛も酷くなくなってきた。

次の日、仕事が終わり晩御飯を食べ終えた。20時頃に会社の携帯が鳴る。職人さんからの着信で、「晩飯食べた?晩御飯食べに行こうと思ったら間違えてオリオンの家の方来ちゃったから、晩飯食べに行かない?」とお誘いの電話だった。しっかりと食べたばかりなので食べれるか不安だったがお腹に入ればええんじゃと、とりあえず行くことにした。無水のルウカレーのお店に連れて行ってもらった。外食でカレーと言えばみよしの、たまにCoCo壱しかないし、無水カレーは初めてだった。チーズトッピングしたら食べきれないから、と言いつつ、普通盛りのカレーにTボーンステーキにパフェまで食べてしまった。しっかりと食べれる自分が怖い。せっかくバスケをする日は一食にしているのにまるで意味がない。だけど職人さんと仕事以外で過ごす時間は、仕事中の自分の健康を維持するのに必要な時間である。それと同時に。「また明日」といって別れることがほとんどなくなってしまったので、とても新鮮である。



ハイスタの曲だと思って聴いてたけど、カバーっぽい。初めて和訳見たけど中々だった。(コレ前にもやった…?)STARRY NIGHTとかも好きだけど、載せたことがあるような気がするので、今回はコレで。特別好きだったわけではないけど、「もっと好きになっておけば良かった」と言えばおかしくなるけど、それに似たような喪失感のあるいつもより長く感じる夜だった。



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