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なにか言われてもやっとしたときに英語で分解したら楽になった話

ちょっと今回は敬語といいますか、ですます口調で書いてみます。文体の統一感とか、悩ましいですね。試行錯誤の連続の果に、自分らしさというのが見つかればいいなと思っています。

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別に英語でなくてもいいのですが、言葉で悩まされたときに、母国語ではない言葉を使うとメリットがあるかもしれない...という話です。

ある時、よくわからないけどイラッとしたことがありました。そのイラつきはもやもやと自分の心にまとわりついてしまいました。私はそれをなんとかしたいと思いました。
その時たまたま英語でそのもやもやの元を「英語で」言語化してみると、少しだけラクになれたことがあります。

この体験が元になって、馬鹿の一つ覚えのように英語で捉える癖がつきました。日常生活や会社、インターネットにおけるあらゆる場所で、「言葉」が元になる心理的不愉快さを軽減できることに気づいたのです。

英語の訓練にもなるので、おすすめです。

英語が不得意でもさして問題にならないと思います。私もそこまで得意ではありません。むしろボキャブラリーが少ない方が、かえって物事が単純化されてスッキリするということもあると思います。

具体的なエピソードを交えて、お伝えできればと思います。

ケーススタディ: 面接官との対話

かつて就職活動をしていたとき、とある会社の営業職を受けたことがありました。自分が今までどのような半生を送ってきたかなどということを話したあと、面接官が一言放った言葉。

「ーあなたの履歴を見るとなんだか”逃げてる”ような印象を受けるんですよね。どう思いますか

私の内心での反応は

は?

でした。今だったら、また違った反応かもしれません。多分この方は、周りの不具合に対して立ち向かい、環境を変えたり、自分を適応させることができなかったのか?ということが言いたかったのだと思います。
そして含みとしては、そんなことで営業が務まると思っているのか?ということが言いたかったのでしょう。

しかし当時は心に今ほど余裕がなく、私は面と向かって自分の人生を否定されたような気がしました。

怒り悲しみといった感情も湧きましたが、何より混乱してしまいました。私は多分時間にしたら数秒くらいの時間に、デスノートのLばりに考えをめぐらしました。

(逃げてるって、何に対してだ...? 私が高校を中退したことが? しかし、逃げているとは...? )

私は高校を3ヶ月位で中退しています。その後高卒認定試験を受けて、大学へ入学しました。私は中退したことを悔やんだことは一度もありません。恐ろしいほどに高校の色々なことと相性が合わなかったので、今考えてもやめる以外の選択はなかったと思っています。

入らなければよかったと思ったことはあれど、その後の選択を他人にとやかく言われる筋合いはねえだろ、というわけです。過ちては改むるにはばかることなかれ...

しかし、この逃げている、とは何だ?質問が漠然としすぎています。このとき、とっさに翻訳したのは、なぜなのかはわかりません。

(待て待て慌てるな待て待て。逃げるは英語で、escapeとか avoidか? escape from... なにかから脱出する... ん、確かに私は高校から脱出した。 I escaped from my high school。高校を避けた。卒業を避けた。I avoided to graduate my high school。脱出したのは私だ。)

ちなみにavoidというのは多分英語としてはおかしくて、run away くらいの言葉がふさわしいと思います。でもこうして自分の持っている英語でやりくりしたことが、かえって事態をよくしてしまいました。
いや、本当によかったのかはわかりません。少なくとも私の心は平和になったというだけの話です。

(せ、せやで?  でもさすがにこの人、せやで? と言わせたいわけではないよな。とすると、あれか、エヴァのシンジのアレか。逃げちゃだめだってやつか。なるほど、make sense...!)

・・・

混乱は次第に収束していき、質問の意味を自分なりに咀嚼することができました。とすると、次は何から逃れていたか...というのを、私ではなく相手から見て考えてみることにしました。
相手は体育会系のスポ根営業マン。部活を辞めたり、学校を辞めるなんてきっとありえない、という世界観なのかもしれません。なぜお前は諦めたのか?そこで辞めないで歯を食いしばれなかったのか?と言いたいのか、そう思いました。
多分この人とは意見が違うのだろうなと思いました。私は違う見方をしている。そのように伝えた方が良いと思ったので、次のように述べました。

「なるほど、そのような観点もあるかもしれません。ただ、私は無理なことをやり続けるより、自分のミスを認めて早めに方向転換するほうが良いと思ったんです。
その場にい続けることで自分の未来が明るくなるとも思いませんでした。自分の力で環境を変えるより、環境を移したほうがいいと思いました。私からすると、その場で無理をして消耗戦に持ち込むことのほうが、"方向転換する"という意思決定から逃げていると思うんですが、どうですか?」

ジョジョの奇妙な冒険なら、きっと私は
質問を質問で返すなァ〜ッ
と怒られていたでしょう。

...怒られることはありませんでした。

面接官はきょとんとして、人事の方に目配せをした跡、何も言わずに立ち去っていきました。私が反論してきたことが不愉快だったのか、こいつとはわかりあえないなと思ったのかはわかりません。

ちなみにその会社は落ちていました。お互いにとってよかったと思います。

"向いてないこと"をするより、"向いていること"をしたほうが、自分も周りも幸せになれると思います。それはスキルもそうですが、人の相性にも言えることだと思います。相性のいい人といた方が、きっと自分も周りもシアワセになれると思います。

それはさておき、私は自分の考えがスラスラと述べられたことに驚いていました。それまでは、おどおどして、面接官にひどいことを言われても、何も言い返せず、凹むだけだったのです。それまで積もったものもあったのかもしれません。

・・・

それから度々もやっとすることがあると、一旦英語にして分解する...ということを繰り返しました。その習慣によって、少しだけ身についたことがあります。

1. 一旦言葉をばらばらに分解する。
2. 言葉の意味と自分の印象や感情を分離して、もぐもぐ咀嚼する。
3. 相手の視点を想像して、言葉をとらえなおす。

完ぺきにできるわけではないですが、一瞬もやっとしても、リカバリが早くなった気がします。相手の視点というのは、どこまでも自分の想像にしか過ぎないのですが、もしかしてこういうことを言いたいのかなあ?なにか理由があってそういうことを言うのだろうなあ?と考えると、自分の心が平穏になっていくのを感じます。

今でも英語を使って分解することがあります。母国語と違って、感情移入することが難しいということが幸いしているのだと思います。不思議と英語で考えていると、レゴブロックでも組み上げているような気持ちになります。

というわけで長くなりましたが、職場や学校、SNSで言葉に悩まされていたら、もしかしたら外国語で分解してみると、心が安らかになるかもしれません。

お読みいただきありがとうございました。

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