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熊本の交通とまちづくりシンポジウムに行ってきた

2月10日に、熊本市が主催した「熊本の交通とまちづくりシンポジウム」に参加してきました。

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前半は市長と市議会の方のフランス視察報告(動画付き)から、それを熊本に落とし込んで、未来のまちづくりをしたい、という「プレゼンテーション」でした。

フランスの話は、中心市街地を歩行者専用空間にする取り組みとLRTがメイン。

プレゼンテーションは、フランスと熊本の比較だけでなく福岡も引き合いに出し、現状の熊本の基本的課題は踏まえての次のステップを踏み出そうというお話でした。

欧州を中心とした、公共交通を中心とした市街地のリデザインはかなり以前から取り組まれているもので、目新しさはありませんでしたが、この良さを評価し、熊本でも取り組もうという「提案」は、熊本の持っている課題点を解決する一つの手法として素直に受け入れられるものでした。

一方で後半の「シンポジウム」の部分は、前半のプレゼンテーションの話題をなぞるだけで、キーマンとして登壇されたと思われる皆さんのお話は、実現に向けた取っ掛かりを提示するわけでもなく、率直に言って期待はずれでした。

私が知りうる限りの熊本のまちづくりは、いつも掛け声に終始し、リスクや時間が伴うものはそれを実現するためのリーダーとプレーヤーが集まりません。一方でリスクの低く小さなプロジェクトは小集団で市民的運動になることなく、一部の事業者で完結してしまう。そのため「小さな開発」が乱立し、統一され整った街になりません。

市長の音頭のもと、今日をその場にするための仕掛けがあるかと期待したのですが、あと1時間くらいやってもいいですよというくらい未消化な状態で会は終了。質疑応答の時間もありませんでした。

私としては満足と言える催しではありませんでしたが、大西市長の「リバランス」「絶好のタイミング」「バックキャスト」という考え方、「バス共同運営は乗る人の立場に立って」といういくつかのこれからに繋がるキーワードを得ることができました。地域のまちづくりがこの言葉の延長線上に沿って進められていくのか注視をしながら、自分ができることは何か、思索を深めてみようと思います。

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