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北朝鮮「核」の経済学【2016年6月号第2特集】

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記事一覧

北朝鮮の“隠れ収入”を支える稼ぎ頭・ミサイル一覧とその実態を暴く!

――世界中で指摘されてきた通り、北朝鮮が“隠れ収入”源としている武器輸出の稼ぎ頭はミサイルだ。彼らが生産に力を入れるそのミサイルの実態とは、いかに?

【1】1発約10億円!? 稼ぎ頭のミサイル
ノドン

[種類(射程)]準中距離弾道ミサイル(1300km)
[他国の類似兵器]旧ソ連「スカッド」、中国「DF-21」、「DF-25」

93年5月に日本海へ向けて試験発射されて以降、06年と09年にも

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年間1000億円以上の“隠し収入”あり?「第2経済」で行われてきた武器輸出の肝・ミサイル製造のお値段とその報道

――ここまで、北朝鮮の核・ミサイル開発の費用は、国家予算とは別に設けられた「第2経済」によって運用されているとの見方があると、解説してきた。そして、その主たる資金源となっているのが、ミサイル輸出だ。この北朝鮮の稼ぎ頭について、これまでどのような試算が報じられてきたのか、追っていこう。

『解剖 北朝鮮リスク』(日本経済新聞出版社)

 韓国統一部の資料によれば、北朝鮮の弾道ミサイル開発は、1976

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金正恩の「核・経済並進路線」を支える数千億円超えの“見えない収入”――北朝鮮を成長させた「核」の経済学

――2016年の幕開けと共に、隣国・北朝鮮がその存在感を世界にアピールしている。1月6日の水爆実験の実施を皮切りに、毎月ミサイルを発射。国連安保理による新たな経済制裁が始まってなお、同国の経済は低い推移ながら“安定”しているとの報道も続いている。かつてはアジアの”最貧国”ともいわれた北朝鮮が、多大な費用のかかる核・ミサイル開発をいかにして続け、制裁を受けながらも経済成長を実現させたのか。これまでの

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