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欲望の美人学【2019年3月号第1特集】

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記事一覧

芸能マネージャーが本気で誌上オーディションを実施!――ナウシカの巨乳は女優に不向き? ジブリヒロイン芸能界ドラフト会議

――掃いて捨てるほど「美人」があふれる世界が芸能界だ。そんな美人の戦場で、勝ち残っていくのはひと握り。では、選ばれしスターが持ち合わせる素質とはどのようなものなのか? 本稿では、「ジブリヒロイン」という2次元美少女を通して、芸能界に求められる美人像を浮かび上がらせる。

来期のNHK朝ドラ主演に抜擢された広瀬すず(フォスタープラス所属)。第二の広瀬すずをジブリヒロインから探し出す!

[座談会参加

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イデオロギー操作は誰によって行われた?――「秋田美人」は虚構なのか? 地域別美人説の潮流

――「秋田美人」「京美人」「博多美人」などの地域別美人の名称はメディアでもたびたび取り上げられているが、一般的に世間で流布しているその土地の風土に関連させたような説は、根拠として乏しいのではないか? 都市伝説とも呼べるかもしれない、こうした「美人神話」の謎を追う。

上から時計回りで吉岡里帆(京美人)、橋本環奈(博多美人)、佐々木希(秋田美人)。芸能人が輩出されると、説得力が増す……のか?

 美

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世界からも愛される美人酒――本誌特選! 知っておきたい5大美人酒

――前記事で紹介した美人酒の中から5種をピックアップ。美人命名の理由は、酒蔵に直接取材! 味わいまで、たっぷりご堪能を。

●舞い上がる美酒

舞美人
蔵付酵母仕込み 山廃純米 無濾過生原酒(福井県)

製造元:美川酒造場 1887年創業

戦前まで「朝鶴」という銘柄の酒を造っていた美川酒造場が、昭和24年に造り始めたのが「舞美人」だ。蔵のある地に、江戸時代の福井藩主・松平氏が狩りに来た際、村一

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命名のきっかけは「女将が美人じゃなかった」から!?――「南部美人」から「東洋美人」まで奥深き“美人酒”銘柄の世界

――お酒に慣れ親しんでいる者なら、「○○美人」と刻印された日本酒のラベルを、一度は目にしたことがあるはずだ。なぜ、日本酒に「美人」が命名されたのか? その歴史や変遷をたどってみると、意外な事実から単純明快なものまで――。そんな日本酒と美人の不思議でおいしい関係を吟味する。

『ゼロから分かる! 図解日本酒入門』(世界文化社)

 平成28酒造年度現在、国内の清酒の醸造所は「1212場」存在する。も

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CAも女子アナも読モも多いのはなぜか?――キリスト教への受容がもたらした「ミッション系女子=美人」の風説

――「ミッション系」と呼ばれるキリスト教系の大学には、「お嬢様が多い」「美人が多そう」というイメージを持っている人は少なくないかもしれない。実際にミッション系大学は読者モデルや女子アナを多数輩出してきた、というデータもあるにはある。そのイメージ誕生の背景と、ミッション系大学と美人の関係を追う。

『ミッションスクールになぜ美人が多いのか』の表紙。内容は、実は硬派で骨太だ。

「女子アナ、読者モデル

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世界の女の子が憧れる美女像の系譜――「王子様のキス」はもはや不要に? ディズニー・プリンセスの歴史的自立

――現在、『メリー・ポピンズ リターンズ』が公開され、さらには、『アラジン』の実写化、『アナと雪の女王2』といった大作も控えているディズニー映画。かつてディズニーといえば、世界中の女の子の羨望を集めるプリンセスが登場していた。だが、その人物像は、長い年月を経て変貌しつつあるという――。

ディズニー最新作は『メリー・ポピンズ』の続編だが……。

 眠りについた彼女の目を覚ますのは、王子様の「真実

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これがヒップホップ的KAWAIIの最新形だ!――スダンナユズユリーが挑む“ネオ・レディース”

【拡大画像はグラビアギャラリーでご覧いただけます。】

(写真/磯部昭子)

――E-girlsから派生したヒップホップ・ユニットのスダンナユズユリー。そのメンバー3人が“ネオ・レディース”となって本誌に登場! USヒップホップの最新モードと日本のオールドスクールな不良文化が邂逅したスタイルは、次世代のKAWAIIかもしれない――。

 暴走族の青春を壮大なSF視点で描いたマンガ『AKIRA』。そ

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三宅香帆による“ブス作品”4選レビュー――美醜と恋愛の格差は不可分!?“ブス作品”が浮き彫りにするもの

――“ブス作品”が描き出そうとしているものとは一体なんなのか? 『人生を狂わす名著50』(ライツ社)などで知られる書評家の三宅香帆氏に“ブス作品”4作の短評を執筆してもらった。

[小説] 木嶋佳苗事件がモチーフに
【1】『BUTTER』

著者:柚木麻子
出版社:新潮社
価格:1728円(税込)
刊行年:2017年

『ランチのアッコちゃん』(双葉社)や『ナイルパーチの女子会』(文藝春秋)など、

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『ちょうどいいブスのススメ』『Bの戦場』etc……ルッキズム批判が盛り上がる中でなぜ?“ブス”作品が持つ両義性

――“美人”の対義語として、広く使われている“ブス”という言葉。特に女性の容姿を侮蔑する表現として非難のやり玉に挙がる一方で、近年では“ブス”をヒロインとした作品も多く生まれ始めている。こうした一種の“ブス”ブームの背景にあるものとは、一体なんなのだろうか? 女性識者らの意見と共に探っていく。

(イラスト/しまはらゆうき)

 今回の特集テーマは“美人”だが、本稿ではその対義語とされている“ブス

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就活のために整形! 顔採用がまかり通る!――整形大国・韓国の実情

――整形に限らず、美容大国である韓国。だが、その裏には世界基準からかけ離れた“美意識”があった!?

『Secret Shopping 韓国美容整形 スタイルブック』(クオン)

「整形大国・韓国」という言葉は、日本で暮らしていても数えきれないほど耳にしたことがあるだろう。

 しかし「なぜ韓国が整形大国なのか」という問いに、即答できる人はなかなかいないはずである。当の筆者自身もまったく理由がわか

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資生堂にパナソニック、そしてベンチャー企業も続々……人工皮膚で細胞レベルから整形!? テック化する『美ジネス』最前線

――美人になりたいという欲望に対応し、美容はビジネスとしてさまざまな発展を遂げてきた。戦後日本は欧米的な美意識に追いつかんとしてきたが、昨今では“韓国人になりたい”というハッシュタグが人気となるなど、必ずしも単一的な価値観にとらわれていないようだ。変容する美意識と対応する業界の展開とは?

男女ともに人気のある水原希子。見た目の美しさだけでなく、自分らしさを積極的に表現することで常に話題の渦中にあ

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【柳 美稀】最強の美人軍団からの刺客――オスカー若手女優、美“全開”撮

【拡大画像はグラビアギャラリーでご覧いただけます。】

――「美の総合商社」として知られるオスカープロモーションが開催する「国民的美少女コンテスト」。ファイナル選考まで勝ち進めなかったものの、その美貌とポテンシャルで同事務所に所属することになった柳 美稀。ドラマや映画での活躍はもちろん、女性ファッション誌「mini」のモデルも務める彼女が、本誌美人特集のために一肌、脱いでくれました。

(写真/篠

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問題は容姿のランク付けだけではない!――なぜフェミニズム的にアウトか? 複雑化するミスコン批判の論点

――日本でも古くから行われてきたミスコン。例えば大学ミスコンはいつしか女子アナの登竜門といわれるようになったが、フェミニズムの文脈でしばしば批判を受けた。それはやはり、女性を容姿で順位付けすることが“差別”と見なされたからなのか――。反対運動の歴史を振り返りながら、ミスコン問題の本質を探る!

全国各大学のミスキャンパスのプロフィールや写真が見られるサイト「MISS COLLE」。

 日本で行わ

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時代遅れの『美人すぎる○○』が量産――“美人コンテンツ”炎上の考現学

――男女問わず、人類は古来から“美人”に惹かれ憧れてきた。それはいつの時代も変わらず、だからこそ古くからさまざまなコンテンツとして起用、消費されてきた。しかし昨今、美人を打ち出した企画の炎上が目立つ。女性の社会進出と共に、人々の感覚が大きく変化する今、「美人」と炎上について改めて考えてみたい。

『美人百花(びじんひゃっか) 2019年 02 月号』(角川春樹事務所)

 新年早々、出版業界で炎上

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