スター・ウォーズ祭は2020年まで続く!? メディアを掌握してアメとムチを使い分けるディズニー“帝国”

――これまで『スター・ウォーズ』といえば、20世紀フォックスが配給してきたが、新作『フォースの覚醒』からは、ディズニー配給となった。ディズニーといえば、版権ビジネスに力を入れており、その管理に関しては特に厳しいことで有名。配給会社変更によってどのような影響が及ぼされるのか……?

たくさんの雑誌が『SW』特集を組んだ一方で、関連商品には巨額の著作権料がかせられたという話も。

「公開初日は映画館前から各局挙げての生中継」「NHK紅白歌合戦ではダース・ベイダーが嵐と共演する」……第7作目に当たる『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』はその内容の記憶よりも大々的な広告展開の規模で記録に残りそうだ──。

 これまではルーカスフィルムが製作し、20世紀フォックスが配給してきたが、2012年10月、米国ウォルト・ディズニー社(以下、ディズニー社)が、『スター・ウォーズ(以下、SW)』の権利を持つルーカスフィルムをジョージ・ルーカスから約4941億円で買収。買収と同時に製作・公開が発表された本作から『SW』はディズニー版『SW』となったのだ。

 そして広告展開においては、大々的なディズニー社の力を見せつけた。

「日本での宣伝費は、99年のエピソード1公開時でも10億円超。今作の宣伝費は未公表ですが比べものにならない規模。ディズニー社は約4941億円の投資回収を目指し、15年の『ジュラシック・ワールド』の興収92億円、09年の『アバター』の156億円を超えたいと広告費を投入しています。15年正月より、積極的にメディアで広告展開しました。関係者の間でも『過去最高の異常な宣伝費』と揶揄されるほど」(広告代理店関係者)

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