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歯科業界とAIについて

2018年は私の中で医療AI元年と呼んでいます。
2018年4月にはアメリカで、眼底カメラの画像の自動認証AIが世界初のFDA認証を受け、

12月には日本でも超拡大内視鏡によって、ポリープの悪性良性を判断するAIが薬事承認を受けました。

まだ医療現場にAIが浸透するには程遠いですが、現場にAI(というより、何かを入力すると、何かしらの確率を出力する学習モデル)を導入できる環境は整いつつあります。

そっち系に明るいお医者さんだと自分でデータ集めて、自分でセグメンテーションして、自分で学習モデル作っています。フルスタックエンジニアよりフルスタックエンジニアやってます。すごいです。

そんな盛り上がってる医療業界なのですが、実はいまいち盛り上がっていない業界があります。それがタイトルにもある歯科業界です。

なぜ歯科業界は盛り上がらない?

実は日本の歯医者の数はコンビニより多いので市場はデカいです。画像も沢山扱う業界なので、データ数も十分です。なのに医療に関わるイケイケのAIスタートアップ企業は、どこも「俺たちは本気で虫歯を見つけるぜ!」とはなっていません。というわけで、盛り上がらない理由を考えてみました。ちなみに海外の事情は分かりません。フィンランドとかだと盛り上がってるんでしょうか。

① 日本人が歯に対して興味がない

日本人の8割は虫歯経験者で、8割は現役の歯周病患者です。みんな歯に興味ないから歯のAIを作ろうしない可能性は大いにあります。

② 画像の難易度が高く、実はどこもまだ研究段階

子供の歯のレントゲン写真とかすごいグロテスクです(興味がある人だけ検索してみてください)。それ以外にも歯がなかったり、歯が重なってたり、歯が多かったり、バリエーションが他の医用画像に比べて豊富なのかもしれません。

③ 儲からない

歯科の診療報酬点数はすごく小さいです。つまり、歯医者が儲かっていないので、歯科向けに開発しても儲からないのです。歯科医が儲かって外車を乗り回してるというのは過去の話なのでした。

一応全くどこも取り掛かっていないわけではないです。

でも、ほかの分野に比べて明らかに勢いが弱い気がするのです。
本当の理由はどこにあるんでしょうね。

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