noteの企画に乗って、#はじめて買ったCDのことを書こうと思います。

まだ音楽を聴く習慣はなく、親が車の中で流すカセットテープと街中で聴く流行りの歌が耳に入る程度だった頃、ただ好きなゲームの絵がジャケットになっているというだけで親に買ってもらったＣＤが、コレでした。

タイアップ全盛期の賜物

９０年代はＣＭ、ドラマの主題歌が次々にヒットしていたまさにタイアップの黄金時代で、音楽を聴く習慣の無い少年だった私がこのＣＤを手に取るキッカケになったのもゲームでしたからおそらくはいかなる趣味の人でも何かしら関連付いてＣＤを買っていた…そんな時代だったと思います。

これはスーパーファミコン版ストリートファイターⅡのＣＭソングで、時期的にまだ映画やアニメになる前なので、何気に初めての「ストⅡの歌」だったんですね。
今なんかはゲームに主題歌が付く事も珍しくないですが、まだゲーム自体が玩具のいちジャンルのような位置付けだった時代を思うとやはり格が上がったんだなと実感させられます。

「極めろ、道！　悟れよ、我！」というフレーズにインパクトがあり、短いＣＭでもしっかり耳に残る、個人的ストⅡのベストソングとまで思っています。少し聴いただけだと色物というか、コミックソング的な雰囲気も持っていますがこのＣＭの中でも流れる「生まれながらの性で」の部分…Ｃメロがとてもメロディアスで感動的な曲でもあります。更には間奏のギターソロが滅茶苦茶イイ。当時はこれがエレキギターの音だとすら認識していなかったのですが、ギターが歌っているのを格好良い、と感じた初めての曲だったことは間違いありません。

忘れちゃいけない、隠れ名曲

そしてこのＣＤ、Ｂ面に「じーさんはいい塩梅」という曲が入っています。一分ちょっとの短い曲ですが、とてもほのぼのしていて癒される、歌詞に出てくる通りの日向ぼっこの様な曲です。当時アーケードゲーム専門誌の月刊ゲーメストの編集者にこの曲を気に入っている人がいて、
「バトル野郎よりこっちを聴いて！」
みたいに書いてたのを思い出します（笑）。ＣＤセールスランキングで圏外になった時「じーさんがぁ…」とも言っていました。どんだけ好きだったんだよと。

そして驚いたのが、この「じーさんはいい塩梅」のミュージックビデオが割と最近、公式にアップロードされていた事です。

曲が短い代わりにストーリー仕立てになっていて、なんとも味わい深いものになっています。
…いやぁ、３２年振りにこんな形で、この曲と再会するとは思いませんでした（笑）。というか筋少の人達もこの曲お気に入りなんでしょうね、なんだか嬉しくなります。

初めて自分で買ったＣＤは…

この後、主に格闘ゲームのサントラを買う事が多くなりテープに録音して外でウォークマンで聴く…みたいなのが十代の頃の音楽の楽しみ方でしたね。さらにそれから近所にレンタルビデオ店が出来て、ＣＤをよく借りるようになり音楽にドップリハマっていくのですが…最初に自分の小遣いで買ったＣＤというとＢ’ｚの「love me,I love you」でした。

学校にＢ’ｚファンが多く、流されて買ってしまった感がありましたが（笑）、良い曲だったので後悔はしていませんでした。この次に出る「LOVE PHANTOM」も流れるように買いましたから。
そしてこの「love me～」も、Ｂ面が良いんです。

この頃は地方民でしたから、東京へは漠然とした憧れの様なものしか持っていませんでしたが現在関東民として夢追い人ですから、この曲に漂う哀愁にいくらか共感するものがあります。
「バラードに浸る」、それを覚えたのはこの曲だった気がします。９０年代、数えきれない程の音楽が世に出てＣＤは飛ぶように売れていましたが、自分的なファーストインパクトになった筋少やＢ’ｚが今も活動していることはとても幸運だなぁ…と思った、回顧録でした。