見出し画像

格ゲーが最も熱かった時代を、ゲーメストで振り返る…93年12月号

先日、20年以上の付き合いである友人と久しぶりに会う機会があり、思い出話に花を咲かせました。
同世代で、知り合ったのは成人してからですが共通の趣味として格闘ゲームがあり、学生時代からほぼ同じプレイ歴を持つ者同士です。
なので、話のネタに…と先日部屋から発掘したある雑誌を持っていきました。

今は亡き新声社刊、月刊ゲーメスト93年12月号です

格ゲーブームの全盛期

二週間ほど前の記事ですが、この時に部屋の奥から出て来たものです。ゲーメストはもっと古い物から99年の最終号まで、それなりの冊数を今でも持っています。青春そのものだったところがありますし、捨てられません。
最初に買ったのは92年の7月号、ストⅡダッシュ大攻略と銘打ち、ガイルとザンギエフが睨み合っている表紙の号でした。個人的に、格闘ゲームブームがピークだったのは92~93年だったと思っています。ストⅡのヒットに続けと、あらゆるメーカーがこぞって格ゲーを出していた頃です。格ゲー自体は90年代の間毎年のようにリリースされていましたが、私が93年をピークと見ている理由があります。

94年から、カプコン・SNK以外のメーカーからほとんど出なくなったと言うことです。この2大メーカーには適わない、と悟って他のメーカーは諦めていったんですね。まだまだ新作が出ていたので気付きにくいですが、95年頃には熱が引いているのを肌で感じてもいました。セガのバーチャ2がメガヒットしていたのでゲーセンにはとても活気があったと記憶していますが。

バージョンアップで、皆の目が輝いていた


そんなブーム最盛期の93年ですが、ゲーメスト12月号、餓狼伝説スペシャルの超必殺技コマンドが公開されています。この頃は隠し技扱いで、稼働後数ヶ月しないと公表されませんでした。とはいっても噂になり広がり、巷のゲーセンでは発売間もなくから出している人もいました。今やその難易度がネタになっている程のレイジングストームですが、改めて見ても凄いコマンドですよね(笑)。

こちらはスーパーストⅡの攻略記事。エックスではない、普通のスーパーストⅡです。起き上がりの攻防について書かれていますが、この手書きの表がなんとも味わい深い。そして何より、30年前ながらかなりディープな攻略をしていることが解ります。ストⅡは格ゲー一番の老舗タイトルで攻略も煮詰まっていたので、自然と内容がマニアックになってきていたんですね。

この2作、餓狼スペシャルとスーパーストⅡがこの頃のゲーセンを席捲していました。プレイヤー人気、インカム共にツートップだったのを覚えています。ですがこの2作は、前身となるゲームが既にありいわばバージョンアップ版であるにも関わらず「新作」としてゲーセンにお目見えし、行列が出来る程の人気を博していたんですね。
今ならアップデートされました、という運営上のイベントで終わってしまう話です。この時代のストリートファイター、餓狼伝説といった代名詞的シリーズの圧倒的な求心力が伺える、93年の2本です。

そして、貴重なあの方の漫画も…

忘れてはならないのが、連載されていた漫画です。
この93年は、天獅子悦也先生の「龍虎の拳」が絶賛連載中でした。

格闘マンガとして、一級品でした

今はかの麻雀漫画で有名な天獅子先生ですが、ゲーメストで龍虎の拳、またコミックゲーメストにてギースハワード中心に餓狼伝説の漫画も描かれ、当時の格ゲーマー達のバイブルになっていました。
麻雀の方があまりにも有名なので、この頃の作品を知らない人も多いのではないでしょうか。ゲーメストは月刊誌でしたので、これの続きがとても待ち遠しかったものです。漫画のクオリティはとても高く、この漫画独自の解釈で描かれた必殺技など、読み応えも素晴らしかったですね。

そんな、ゲームセンターが熱狂の渦に包まれていた時代を感じ取れるこの頃のゲーメストですが、一番の衝撃が裏表紙の、新作ゲーム広告にありました。

なんとこのタイトルで、あの漫画とは無関係のゲームです(笑)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?