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【LIVE A LIVE】中世編プレイ録…気分が悪くなる面白さ、という矛盾

間もなく購入から一ヶ月が経ちますリメイク版ライブアライブ、最初に選択可能の7シナリオを制覇、8番目の中世編に突入しました。
このシナリオに、スクウェアソフト(当時)の「実力」が垣間見えたので、綴りたいと思います。

RPGの面白さって、何か

プレイ経験のある方には、この上なくおぞましく見えるシーン

RPGというゲームのジャンルは、テレビゲームが「オモチャの一ジャンル」から独立する上で大きく貢献したものだと思います、ドラクエ、FFが主に二本の柱となってテレビゲームを家庭に浸透させていったのは間違いないでしょう。何がそこまで面白かったのかといえば、それは色々な要素があります。
キャラを育てて強くする楽しみ、物語を進めて堪能する楽しみ、世界を探索して様々な発見をする楽しみ…どれもゲームの魅力として欠かせないものですが、やはりこれらを総括して、
「ゲーム世界への没入感、時間を忘れる楽しさ」
が、娯楽として偉大なものに成長していった要因だと考えます。

そしてドラクエ、FF共に基本的な世界観は西洋的なファンタジー、剣と魔法の世界なことも、没入できることを魅力的に思わせていたのではないでしょうか。FFは7からオーソドックスな「剣と魔法の世界」からは離れていった感がありますが、それでも剣、魔法は残っていますよね。

そんな、プレイヤーに好まれる、中世の世界観を持ったRPGがこのライブアライブにおいて最後の世界として登場するのですが、周知の事実であるように最後にどんでん返しが待っておりそれが語り草になっています。
ここはゲームの核心部分なので触れませんが、とにかく気分の悪くなる物語です。

未だに、最初に戦う魔王が何者だったのかよく判りませんね
濡れ衣を着せられる主人公
しかし主人公以上に…
気の毒なのは僧侶ウラヌスですね
この後最終編、あるダンジョンで彼の言葉を聞けますが
その無念さがにじみ出ています

リメイク版でボイスが付いたことにより、ラスボスの正体も早々にバレてしまうのがちょっと笑い処ですが、戦闘前にその狂気を堪能出来るという点ではここが声付きの最も有意義なポイントかもしれませんね。

名前が????になっている意味が、ほぼありません

終盤、結構な枚数のスクショを撮ったのですがどれもネタバレになるので載せられません。まぁ30年前のゲームにそこまで気を遣わずとも、という気はしますが。
しかしこの「気分の悪い」シナリオ、それゆえに目の離せない展開である事も確かです。さらにはここまでバラバラの世界観だった7つの世界が一つにまとまる舞台として、ベーシックなRPGの中世編が存在する…この構成が、RPGの達人であるスクウェアの絶妙な組み立てだと思っています。

この中世編、シナリオとしてもこのゲームの中ではノーマルな長さでそんなに難しくもありません。が、これは次の最終編の前座というか、前後編の前編的な趣きがあります。そんな「前振り」でありながら、それなりにやり応えもあったりするのが、本当に作りの上手いゲームだと感じましたね。

プレイヤーの状況に合わせてくれるゲーム

この中世編、後半は主人公一人での戦いになるのですが前半が4人パーティーだった事を思えば相当な戦力ダウンです。しかし主人公もレイザーソニックなど、広範囲を攻撃できる技を覚えたりで充分対抗出来る強さになっていきます。これは次の最終編での話ですが、主人公パーティーの平均レベルに合わせて敵の強さも変わるシステムになっており、ファミコン時代…黎明期RPGにあったような理不尽な全滅などは起こらないようになっているんですね。
物語は非道ですが、ゲームバランスは良好なのです(笑)。

しかし最終ダンジョンで戦う中ボスは結構強く、苦戦します
余談ですがこの最後の中ボス・フェミノフォビアはかなりセクシーなルックスで
青少年だった頃の私には刺激が強かったですね(笑)。
ちなみに序盤から使えるある技で簡単に勝てたりもするのですが

また、この中世編のマップはこのまま最終編の舞台にもなるのですが、このゲーム全体の特徴として、そんなに広くありません。拠点となる場所、雪山、町、それとボスの待つ山と4ヶ所を平原マップが繋いでいるのが世界の全てです。広大な世界を歩き回る楽しみはありませんが、テンポよく進められるという点では優秀な仕様です。それでいてRPGの面白さであるキャラの成長、ストーリー、探索の要素は過不足なく入っているのでやはりスクウェアは「RPGを作るのが非常に巧い」メーカーであることが伺えます。

コンパクトなシナリオも、先述のどんでん返しストーリーで印象深いものにしていますし、このバランス感覚が本当に秀逸だと感じさせられる、数十年ぶりの中世編でした。

エンディング後…光か、闇かの最終編に続きます

本当はラストシーン、ラストバトルについてもっと語りたかったのですが…こらえました。
いよいよ最終編に突入します。本当に…面白いですこのゲーム。


ここまでの記録です。

思えばこの中世編、「暗い話」が流行っていた90年代の世相が色濃く出ているような気がしなくもないですね。

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