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映画感想「天間荘の三姉妹」(Filmarksより)

先に脚本を読み、気に入ったので鑑賞。

三ツ瀬という地の天間荘という旅館。
そこに、何故自分がそこに来たのかも知らない小川たまえがタクシーでやってくる。
出迎えたのは腹違いの二人の姉で…。

図らずも来週公開の某アニメ映画と同じ題材である人生ドラマであった。
あの世と現世の狭間で繰り広げられる人間模様。
とにかく役者陣が素晴らしかった。約10年前に映画でのつたない演技の印象しかなかった大島優子が立派な女優になり、三姉妹の長女を見事に演じていて感服した。
そして母や客の老婆、父などベテラン陣の醸し出す人間味がこの映画を心地良いものにしていると思う。

残念に感じたのは終盤、別離を描くくだりは無用なシーンの連続だったと思う。
たまえが父に諭される場面からそのまま現世に移っても問題なかったと思うし、町の人との宴会から家族団欒、さらに別れなどはやり過ぎ感がある。これは脚本でも数行だった部分でもあるしココを無くして二時間以内に納めていれば文句なしに良作だったのにな、と口惜しい気持ちが残った。

だが、終始寂しさと温かみに満ちた雰囲気は嫌いじゃない。
のん女史にはやはりオーラを感じた。
「私の、みなさんの愛する大切な人達は、今もここに一緒にいます」

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