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映画感想「名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)」(Filmarksより)

遅ればせながら、同僚の薦めで鑑賞。

実はコナン知識は殆ど無く、昨年のONE PIECEに近い状態で映画館に飛び込んだ。

思ったより「アクション物」なんだなという印象で、シンプルな追跡劇、救出劇として楽しむことが出来た。テーマになっているのは昨今のAIをはじめとする技術の発達、それに踊らされてしまう人間の諍いだと感じた。何もかもが便利になり、世界中と繋がる技術。それは素晴らしいものだが悪用のリスクも付きまとい、科学の力で守られなければ生きていけない海の中は人間にとって恐ろしい世界であることも伝えている気がした。

個人的にツボだったのは「葛城ミサト」と「綾波レイ」が連携を取り、まんまと重要事項をベラベラ喋る「碇ゲンドウ」という、エヴァンゲリオンコントなシーン。ガンダムの二人も言うに及ばず、ビッグコンテンツがビッグコンテンツで遊んでいる感が楽しかった。
そして、灰原哀の背景も初めて知ったがこれは人気キャラになるなぁと感心。危機に陥りながらもどこか余裕を感じるところはただ格好良かった。蘭姉ちゃんも強いのは知っていたが、強すぎるのは初めて見た(笑)。やっぱり好きですこういうキャラ。

あと昨今、ジェンダー平等がよく謳われているが自分としては古いと言われようと「男は男、女は女」という考えを貫いていたく、その差異を無くそうとする風潮には気持ち悪さを感じている。その点で今回の犯人のキャラクター性とその結末は快感でもあった。これも、中身の無い「多様化論」を皮肉ってはいなかろうか。
映画として見ると、なんだか推理要素は薄くて探偵ものの色はほぼ感じなかったが、コナンとはこういう作品なのだろう。目の覚めるような推理を期待していたので、そこは拍子抜けだった。

しかし灰原と尚美、そしてラストなど急激に百合成分が入ってきて眼福でもあった(笑)。
エヴァで覚えた「デコイ」、その役割をやっとちゃんと見ることができたのも良かった。

「子供の言葉で、人生が変わることもある」

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