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映画感想「機動戦士ガンダム F91」(Filmarksより)

昨日に続き、配信が今日までだったので鑑賞。
これも同じく25年ぶりだった。

「新しい時代のガンダム」を掲げているだけにキャラが一新された完全新作、「逆襲のシャア」の30年後が舞台となり、クロスボーンバンガードの攻撃から逃げる民間人たちの話。

改めて観て感じたのは、シーブックとセシリーのラブストーリーであり、とてもシンプルな構造だということ。二人とも家庭環境がややこしく、親との関係に難儀しているのはガンダムの定番。戦火の中で別れもあるが、お互い好意を持つ二人は自然と惹きつけ合う。ビギナ・ギナは明らかにF91のライバルになりうる機体だと思ったが、そもそも仲間である二人ゆえにあまりにあっさり味方入りする。その前にアンナマリーも裏切りによって仲間になるが、彼女は退場もアッサリしすぎていた。

敵を倒すことではなく、逃げる事が目的であり戦闘はあくまでも小競り合い。その点ではイデオンに似ていると思ったが、人物たちがあっちほどギスギスしていないので救いのある物語になっている。ビルギットの声がコスモなので、ふと思い出した。
最終的にはラフレシアなる奇形兵器を持ち出したセシリーの父、鉄仮面カロッゾとの決着をつけるロナ家の親子喧嘩だが、ここでの覚醒したシーブックは滅茶苦茶な強さ&格好良さである。実体がある残像、斬新すぎる。そしてラフレシアの触手に捕らえられるビギナ・ギナは乗り手がセシリーなのもあり若干官能的だった。

本来TVシリーズ予定の作品が、残念ながらこの先の映像化がまだ叶っていない状況だが、ゆえに孤高の作品に感じられる。
個人的には逆襲のシャアより面白く、まだまだ問題点もあるな、とは思いながらもガンダム映画としては出来が素晴らしいと感じた。シーブックが真っ直ぐな主人公なのが良い、それゆえに印象に残りづらいとも言えるが。

調べてみると、後日談でシーブックとセシリーは結ばれているとか。
宇宙世紀ガンダムで一番、清々しい主人公カップルではなかろうか。

「機械なんて、使う人間次第なんだよ!」

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