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ゴミが貯まりやすい家

ゴミとは何か?

哲学的な事を言いたいわけではありませんが、
「他人から見たらゴミだけど、自分にとってはゴミではない」
という話をよく耳にします。

本当にゴミではないのでしょうか?


■ゴミのために建てた家ではない

1、収納は使わないものを優先するものではない

「収納が足りない」
「もっと収納が欲しい」

と言うお話しをよく伺います。

「どのくらいですか?」

とお聞きすると、
「出来るだけ多く欲しい」
となります。

出来上がった収納の中には何が詰め込まれているでしょうか?
その収納の中に納められているものは、いつ使うものでしょうか?

せっかく費用を投じて造った、買った、収納ですので、
ぜひとも、大事な物を優先したいものです。

2、収納も床面積に含まれる

家を建てる時に「坪単価」と言う言葉を聞いたことがあると思いますが、家の面積当たりの単価を表す造語で、何の基準も無い数字でありつつも、ある程度の目安としては使える数字でもあります。

面積ですので、洋室や和室、LDKなどの居室だけではなく、押入、物入、クローゼットなどの収納も含まれます。

収納が多くなるほど床面積も増えますので、当然、建築費は増大していきます。
そうして造られた収納に何を納めますか?

3、なるべくしてゴミになっていく

使った後の空き箱やペットボトルなどの分かりやすいゴミが溜まってしまうのは、建築とは別の要因だと思いますので、生活習慣などを見直すことが必要になると思いますが、
見る人によってゴミにも見えるような物が多くなっていくのには、
建築も多少は原因になっている事があります。

理由として、

  1. どこにあるか分からない

  2. 出し入れしづらい

  3. 取りあえずしまっておこう

があります。

どこにあるか分からずに、使わないうちに朽ちてしまったり、
出し入れしづらいので、しまったままになっていたり、
使わないけどしまえるスペースがあるので入れっぱなしになってたり、
ちょっとした工夫でゴミが生まれるのを抑えることが出来ます。

■ゴミが増えるのはこんな家

1、個室が多い

一人一部屋になるように造られた住宅が
将来空き部屋だらけの家になることは珍しくありません。

その空き部屋たちは寝室から納戸へと名称を変えていきます。
その新しい納戸には、家族が使わなくなった衣類、家具、その他日用品、などが大量に保管されるようになり、やがてはゴミとなっていきます。

2、手が届く所に収納が無い

キッチンで使う物はキッチン付近に、
浴室で使う物は浴室付近に、
収納すれば、物の数量や種類などが把握出来て、無駄なストック増になりにくいです。

腐らない日用品は長年保管出来るかもしれませんが、
それらを長期間保管することで、本来、ストックしたかったものが保管出来ないだけではなく、収納を使いづらくするなどしてゴミを生み出す要因ともなり得ます。

3、使いづらい収納がある

床下や小屋裏などの未利用空間を使って収納を造っているご家庭は多いですが、使いこなせていますか?

中には、天井高が低い穴倉のような空間を収納として使っているケースもありますが、低い所、高い所、狭い所、暗い所、などは収納としても非常に使いづらいです。

しかも、収納に納める時はまだいいのですが、
取り出したり、中の状況を確認するのがとても面倒ではありませんか?

使いやすさを度返しして何とか作った収納なのかもしれませんが、
こうなるとゴミが生まれやすくなります。

■ゴミを増やさないために

定期的に確認がしやすいことが大事です。

一番はパッと見て全体が把握出来ることが望ましいですが、造り込んだ収納を造るよりも、見やすく、出し入れしやすい収納の方が片付けやすいと私は考えています。

物は買う時にお金が掛かりますが、捨てる時にもお金が掛かります。
大切に使い切ったものであれば良いのですが、それがゴミだとしてもお金が掛かってしまうので、ゴミにしないようにしたいものです。

■最後までお読みいただきありがとうございます