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見切りが無い方がすっきりしているというコスト削減案

建築で言う見切り(みきり)とは、
床や壁、天井などの継ぎ目や素材が変わる部分に入れる部材のことです。

一例として、
巾木、廻り縁、などが挙げられます。

これらも部材の一つですので、
無くせばコスト削減につながりそうな予感がするとお思いかもしれませんが、では、なぜ元々使用していたのかを考えてみましょう!

見切りが無いとぴったりとくっつけなければならない

廻り縁(壁と天井の見切り)でご説明いたしますと、
壁と天井の見切りとして廻り縁があることで、壁と天井を少し話して取り付けることが出来ます。(隙間が隠れるため)
廻り縁が無いと、壁と天井はぴったりとくっつけて施工する必要があります。

ぴったりとくっつけないのには、何か理由があるのか?

建物はどんな構造であっても、地震や風、振動などで多少なりとも動いています。
その際に、部材同士がぴったりくっついていると、揺れによって部材が押し合い、接続部が破損することがあります。
一方で、廻り縁によって隠れた余白があれば、多少動いても影響が出づらくなります。

内装のリニューアルがしやすくなる

廻り縁があることで天井と壁が分かれますので、
例えば、天井だけクロスを張り替えたり、逆に、壁だけクロスを張り替えることも可能です。
廻り縁が無いと、部屋はいつも全面改装になります。

壁と天井だけではない

これは床同士の見切り(床見切、敷居)、床と壁の見切り(巾木)、外壁など様々な場所でも同様のことが言えます。

また、駐車場などのコンクリートについても同様で、ある程度の面積ごとに見切りを入れることで、ひび割れの発生を抑えます。

私どもでは見切りは多用しますし、
特にリフォームの場合に使用することが多いです。

外壁のシーリングの役割

昔ながらの外壁はモルタルで塗られているのが多かったので、
継ぎ目のない外壁が多く見られました。

そうした外壁をよく見ると、あちこちにひび割れが発生しているのが分かると思います。
継ぎ目がないことで外壁が一体化し、揺れや振動によって、外壁の弱い箇所に力が集中していることが考えられます。

一方で、最近のサイディングと呼ばれる外壁材にはシーリングと言う継ぎ目があちこちに見られます。
シーリングにはシリコン樹脂などを使っているのですが、
固まるとゴムのような弾力のある継ぎ目となり、揺れなどの緩衝材となり、外壁への負担を軽減する役割があります。

シーリングのデメリットして、定期的なメンテナンスが挙げられますが、外壁塗装などと一緒に実施することで、大きな負担にはならずにメンテナンスすることが出来ます。

最近、継ぎ目のない外壁材が販売されてはおりますが、緩衝材が無いことによって不具合が生じないか、と言う不安がぬぐえていないので、私どもでは今のところは採用にまで至っておりません。

コスト削減の限界が見えてきている

住宅のコスト削減と言うと、材料費か人件費になります。

人件費については、職人を叩きに叩いてきたため、
職人不足が加速し、深刻化の一途を辿っておりますので、ローコストメーカーでもこれ以上、過激なことはしづらいのではないかと思います。

一方で、材料費についても、
新型コロナやロシアの問題などの影響により、
材料費高騰が続いておりますので、既存の商材のコスト削減は見込みづらくなってきています。

そうなると、
必要だった作業を減らす、人員を減らす、
必要だった部材を減らす、無くす、
と言うことになって行かざるを得ないのかもしれません。

ギリギリのところまでは良いとしても、
一歩二歩と最終ラインを踏み越えてしまっていないか、そこが心配です。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。