家が睡眠の良し悪しに影響する
良い眠りを取るには 衣 食 住 の全てが重要です。
私の扱う分野である「住」では、どんなところがポイントになるかということを夜が長くなる冬に考えてみたいと思います。
■感覚が合う家が良い
1、暖かい家・涼しい家
快適な眠りを実現するには、一般的には、
真夏の熱帯夜でも涼しく、真冬の凍える夜でも暖かい家 が理想です。
もちろん、現代では家の造りだけでそれを実現することは困難なため、
冷暖房機器の使用が前提ですので、冷暖房がいかに効くか、が大切です。
建設会社各社が、高い性能値を目指したり、特殊な工法を採用したり、特殊な機器を設置したり、と色々と工夫して快適な家づくりを目指しています。
どれがいいの?
と聞かれることがございますが、
「我が社が一番です!」
と言ってしまえば話が終わってしまいますので、別の回答をするとすれば、
「家の中に入ってみて、感覚的に合う家が良いのでは?」
とお答えします。
無責任にも聞こえる回答だと思いますが、この感覚が合う合わないはバカに出来ない大切な要素であると私は考えています。
2、空気がきれいな家
現代の住宅は24時間換気システムが設置されているので、常に外と中の空気が入れ替わっています。
これにより、どんなに性能の高い住宅であっても、熱的なロスが多少なりとも生じてしまうのが懸念点ではありますが、空気はある程度きれいに保たれています。
しかし、実際にはそれほど急速に入れ替えている訳ではないので、空気が澱んだり、湿度が高く(低く)なり過ぎたり、してしまい、空気清浄機や加湿器などを設置しているご家庭は多いと思います。
そうした機械ほどの性能ではありませんが、
建築材料で空気をきれいにするような素材はいくつかありますので、内装材などに採用すると、より効果的です。
家全体を無垢材で建てると、
澱みなく、家中をカバーできるのでお勧めです!
3、暗い家・明るい家
真っ暗でないと眠れない、少し明るくしないと眠れない、
と言う方がいらっしゃいます。
地域によっては、窓から注ぐ街の明かりが気になることもございますので、
寝室の窓の設計で考慮しておくのが良いと思います。
合わせて、カーテン・ブラインドなどウィンドウトリートメントもしっかりと選定することでより効果的に寝室の明暗をコントロールすることが出来ます。
4、静かな家
最近の住宅は気密性(隙間の少なさ)が高くなっています。
その為、屋外からの音は聞こえづらくなっていますが、
一方で、屋内の家が外に漏れづらくなっており、室内に響きやすくなっています。
ご家族の活動時間が異なることで、ご家族間の音の問題が生じることがありますので、横方向、縦方向の音への配慮した設計も重要です。
5、五感が大切
文字にすると何となくわかった気がしますが、
大切なのは感覚だと私は考えています。
土地を決める際にも大切なことですが、その土地の朝昼晩の様子を体感することが大切であるように、
これから建つ住宅を体感して、合うのか、合わないのかを感じることが出来れば、住まいづくりは成功に近づくのではないかと思います。
全ては体感できませんが、
様々な方法で、少しでも感じることで、見えてくることはあると思います。