無題

僕はまだ、ナニモノでもない

朝井リョウ氏の作品に、『何者』という著書がある。映画化もされている。
”就活”がテーマとなった本書。登場人物である大学生達は、社会のベルトコンベアーによって、平和的モラトリアムな状態から、急に社会という戦場に出ざるを得ない状況になる。彼らはそれぞれ、世を生きる誰しもが持つ普遍的な闇を抱えている。居心地のよかった関係が、焦りや不安から、いつの間にかズタズタに崩れていくという、実に生々しい作品だ。
この『何者』というタイトルは、登場人物の一人が、表では見せない感情を嘆いていたSNSの裏アカウント名「N@NIMONO」から来ている。

本題に入る。ここまでの話は、実はこの先にあまり関係のない話だった。

就活の手始めに、自己分析をやる人は多いだろう。自分にとって"最適"な業界、業種、企業を選択する上で、ー自分はどんな人間かーを理解するのは、とても重要だと思う。

僕は社会というものを経験したかった思いから、ビジップでインターンを初めた。もう2年と半年になる。僕は上昇志向で、地方創生に大きな関心を持っていた。ビジップでの活動は忙しいながらも、そんな僕にとって十分すぎる程の良い環境で、多くの学びをくれた。

その中で、もちろん得意でないことも見えてきた。

その一つ、まずはコミュニケーションだ。
僕は人と話すのが好きだ。物おじせずに、初対面の人に対して、積極的にコチラからどんどん声をかけてきた。僕はコミュニケーションが得意だ。
そう思っていた。
しかし、本当にビジネスシーンで求められているコミュニケーションは全く違うと痛感した。ロジックに、簡潔に、スピーディーにミッションをこなす必要があった。僕はこれがとても苦手だと気付いた。
※別のnoteで詳細を書きます。

二つめに、協調性
人から指摘され、自身でも理解したのは、つい最近のことだ。
僕は自己完結型の人間だった。つまり、チョー頑固で人の話を、心から素直に聞くことができない。空気が読めず、チーム活動に向いてない。   

らしい。

最後は、軸がないということだった。
「なぜビジップで頑張っているの?」と、
上司と後輩に質問されたとき、僕は自信をもって答えを口にすることが
できなかった。
「社会人を経験するため、、、」「地方創生の知識を得るため、、、」

なんか、薄っぺらいな。

自分でもそう感じた。小手先で語っていたんじゃないか。
そんな疑問が湧いてきた。

資格も、目に見えるプロダクトも持っていない僕は、就職活動の場でいったい何を語ろうか。

この時初めて、「あれ、そもそも自分って何が好きで、何の為に、何をしたいんだろう」という疑問を持ち始めた。

それがこのnoteを書き始めた経緯であり、
僕はまだ、ナニモノでもない。
のタイトルの由来である。

いったい、僕はナニモノなんだろう。