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3年前、創業人事の自分に伝えたい事

こんにちは!原田大知(@daichi_hrd)と申します。
採用Advent Calendar2021」18日目を担当をさせていただきます!

0. はじめに

2018年8月に株式会社ビットキーの創業に人事としてジョインし、気がつけば3年以上の時間が経ちました。

スタートアップの成長期は本当にジェットコースターの様で、痺れる挑戦の連続でした。その中で思い出したくない様な失敗一生忘れない様な歓喜の瞬間をいくつも経験し、その一つ一つが糧となり今の自分があります。

3年前、自分は人事経験なしのひよっこ創業人事でした。

これまでの取り組みを振り返ると、
・今でも同じアプローチをする!
と自信を持って言えるものもあれば、
・今の自分なら・・・
という後悔も沢山あります。

今回はその中でも代表的ないくつかのポイントについて「3年前、創業人事の自分に伝えたい事」という形でまとめてみたいと思います。

戦略・戦術的な話はほぼケースバイケースなので、採用・組織作りにおける心構えやスタンス的な話を中心に、お届けできればと思います。

1. 創業期 0>1

どこまでを創業期とするかは難しいところですが、ざっくり創業後の1年間とします。この期間で組織は80名まで成長しました。
不確定要素が多い中で、全体としてはなんとかうまく推進・運営できたのではないかなと思っています。

◎ 良かった・今の自分でもやること

経営陣と「どんな組織を作るか」について、とことん話し合った
・将来的な組織構造や大切にしたい価値観について理解を深めた
・各要素の「目的」まで踏み込んで理解すること、目的や具体的な方向性に心から納得することを強く意識

このプロセスに時間を割いたからこそ、困難な状況でも強いこだわりと目的意識を失わずに組織作りを推進できたんだな、と今でも思います。納得がいかないことがあれば、とことん踏み込んで議論していきましょう。

超具体的な年間採用計画を立てた
・創業3ヶ月のタイミング、そこから1年間の採用計画
・急成長を見据えた、約30職種 / 100名規模
・事業進捗等によって柔軟に変更する前提で設計
・各職種について、いつまでに、どんな人が、なぜ必要なのか、まで具体的に定めた
・職種ごとの優先順位付けに加え、特定の時期までに人がいないと終わるポジションは明確に色分け

(かなり大変だったけど)根拠のある具体的な計画があったのは大きかったです。もしフワッとした目標を立てていたら、ただただ数字を追うだけの採用になっていたとゾッとします。めまぐるしく変化する状況の中でも柔軟に動けたのは、この計画あってこそでした。

× 今の自分ならやらない・別の進め方をすること

安易に採用管理システムを導入 → まずは業務設計に魂を込める
・創業初月から某採用管理システムを導入
・ほぼ利用されることはなく、約1年後に解約

要件もロクに整理せずに、月10万円もするシステムを導入しましたね。システムは課題を解決する為の手段であって目的ではありません。自分たちに合った採用プロセスやオペレーションが固まったタイミングで、システムも含めた適切な手段を検討しましょう。
※結局解約後の1年半ほどはG Suite(現Google Workspace)で管理・運用をしていました。現在はHERPを導入しています。

スピードに振り切った属人的な情報管理 → どんなに面倒でも決まった所に情報を蓄積する
・大事な情報はだいたい自分の脳みそ、メモ帳、Googleカレンダーのメモの中
・単純に忘れる可能性あり
・情報共有の仕組みもなく、ナレッジも蓄積されない状態

膨大な数の面談、スカウト、オファー、クロージング。気持ちはわかりますが情報は正しく管理しましょう。後で苦しむのは自分です。ここから「属人化」というワードに長い期間苦しまされることになります。

★その他

死なずに走り切った(倒れたり、大事な時に動けなかったりがなかった)

一人で物事を推進することが多い創業期において健康に働き続けることはなによりも大切です。ハードに働きつつも、健康管理は徹底していて素晴らしかったと思います。

2. 第一次成長期 1>10

80名から約200名に成長した1年半ほどの期間を第一次成長期とします。
組織としては急成長を遂げた時期で、採用活動としても一定成功したという手応えはありますが、個人的には非常に反省が多いのがこの期間です。

◎ 良かった・今の自分でもやること

仮説思考で採用活動を推進した
・様々な情報や手法が溢れる中で、常に自分(やチーム)で仮説を立てて施策を立案、実行した

うまく行くことばかりではありませんでしたが、思考を止めずに走り続けましたね。特に採用領域は成功する為のノウハウ的情報で溢れていますが、参考にはしつつも鵜呑みにしないスタンスは正しかったと自信を持って言えます。

多様なバックグラウンドに対するリスペクトを持ち続けた
・ミッションの実現には多くの人の協力と支援が必要だということを改めて強く認識(創業期から)
・人事として、一人の人間として、どんな局面でも社内外のあらゆる人に対して誠実に向き合い続けた

この頃になると、社外のステークホルダーも増え、入社してくるメンバーの出身業界や職種も多種多様になってきました。今でも自信を持って「誠実にやってきた」と言い切れるのは紛れもなくフラットなスタンスで一人一人に向き合う日々を積み重ねてきたからです。

× 今の自分ならやらない・別の進め方をすること

内向きのベクトル100%で走る → 社外に目を向け、一次情報に積極的に触れる
・短中期的な高い目標をいかに達成するかをひたすら考え、内向きのベクトルで日々行動していた
・社外の情報や一般的なデータが手元になく、目標や戦略を考える時に参考にする対象が「過去の自分たち」しか存在しない状態

社内外のステークホルダーに対する説明責任を果たしたり、精度の高い計画・戦略を立案していく上では、相対的な比較や指標が重要です。特に再現性や確実性が求められるフェーズに入ってくるとその重要度は高まります。早いタイミングで社外に信頼できる仲間を見つけて、情報やノウハウを共有したり切磋琢磨できる関係性を築きましょう。

短期的な成果を追求する → 採用難易度を下げる取り組みを確実に実行する
・まだまだ短期的な成果が組織や事業に与えるインパクトが高いと考え、短期的成果に影響を与える施策に多くのコストを割く
・中長期的な採用難易度を下げる様な取り組みはどれも滞り、苦しい戦いを続ける形に

ここのバランスは非常に難しいところですが、長期的なスケールを見越すのであれば、中長期的な施策を確実に推進できる体制を整えましょう。チーム構成を変えたり、目標設定を工夫するなど、方法は色々あるはずです。

最前線に立ち続ける → チームメンバーにもっと多くの活躍の場を与える
・重要な局面(特にクロージング)はほとんどを自分が担当
・メンバーとの体験の質と量の差が開くばかりで、属人性がより高まる
・結果的に採用数が頭打ちに

一つ上の項目にも似ていますね。未来を支えるメンバーの成長は財産であり、チームを強くします。育ってきた環境や経験値は一人一人違うので「自分と同じことができる人を育てる」と考えると非常に難易度が高いですが「自分の価値にレバレッジをかける」というスタンスでナレッジシェアを進めつつ、メンバー達に活躍の場をどんどん与えていきましょう。

3. 第二次成長期〜その先へ 10>100

まさにこれから、このフェーズになります!
10>100と書いてはいるものの、描いている事業や組織のビジョンからするとまだまだ一号目、刺激的なチャレンジばかりです。

共感してくれる仲間をまだまだ探していますので、もし少しでもご興味あればお気軽にご連絡ください!

4. 最後に

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
特定のテーマについての話ではなかったのでとっ散らかっちゃった感がありますが、一つでも参考になる何かがお届けできたなら嬉しいです。

今回久々(2年半ぶり)に記事を書く機会をいただいて「これをきっかけにせねば!」と息巻いているので、今後ゆるりと定期的に情報発信をしていこうかなと思っています。

SNSのフォローなども、お気軽に宜しくお願いします!
それではみなさま、良い年末をー!!

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