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APS-C/Super35でボケにこだわりたい…SIRUI Sniper Series F1.2

人によります、人によりますが…ボケっていいですよね。

私は富士フイルムから一旦離れキヤノンユーザーになりました。その理由の一つに、動画ではどうしてもボケが足りないと感じたからです。
そして私はキヤノンのフルサイズ機で動画を撮影し、キヤノンのシネマカメラで動画を撮るようになりました。ちなみに愛用しているC70というカメラはSuper35ですが、EF-EOS R 0.71×を使うことでフルサイズ画角になり、フルサイズと同等のボケになります。そのため、キヤノンでは実質フルサイズで撮影しています。
私が神レンズと扱っているCanon EF 35mm F1.4L II USMが本当に素晴らしくて…この話はのちにするとして…。

そんなボケにうるさい、こだわる私が富士フイルムで再び撮影することになるのか…それは、SIRUIというメーカーがAFの単焦点レンズを発表したからです。それもAPS-C/Super35用でF1.2。それがSIRUI Sniper Series F1.2です。
クラウドファンディングが始まったと同時に注文して、最初の出荷で届きました。私は日本で一番最初にこのレンズを受け取った数人の1人です。

SIRUI Sniper Series F1.2のレンズの特徴


カーボン、メタリック、アルミの3色あり

低価格なアナモフィックレンズを出しているSIRUIが2023年に発表した、SIRUI初めてのAFレンズ、それがSIRUI Sniper Series F1.2です。焦点距離は23mm、33mm、56mmの3種類あり、今後ラインナップが増える予定です。

特徴1 F1.2という大口径レンズ

56mmでのF1.2は純正でもありますが、AFの使えるレンズ23、33mmはこれが初めてではないでしょうか。富士フイルム純正やシグマ、Viltroxも同等の焦点距離レンズはありますが、F1.4。SIRUIはF1.2です。
このF1.4とF1.2、見た目それほど感じる差はないかもしれませんが、個人的にはかなり差があると思っています。富士フイルム純正やViltroxの23mm F1.4レンズも持っていますが、ボケに大きく差があるなと感じています。

特徴2 レンズがほぼ同じサイズ

SIRUI Sniper Seriesにラインナップされているレンズはフィルター径がすべて同じで、サイズや重量がほぼ同じです。これを実現するレンズというのはどのメーカーにも意外と少なく、自分が知る限りAF対応だとパナソニックのLマウント単焦点、Samyung V-AF Seriesでしょうか。


ジンバル装着例


ほぼ同じサイズだと、ジンバルでレンズ交換するときに調整が必要なくなります。またフィルターも同じサイズになるため何個も用意する必要がなくなります。動画撮る人からするととても魅力的なのです。

特徴3 正確なオートフォーカス

少し前まで純正レンズでしかAFが使えなかった富士フイルムのカメラで、サードパーティーのレンズがちゃんとAF効くのだろうか…と、購入前に不安がありましたが、これに関しては何も心配ないです。
正しくは購入時にAF挙動が怪しかったのですが、レンズのファームウェアアップデートで改善しました。動画で使うなら2010年代に発売した純正レンズより安定する気がします。

特徴4 値段が抑えられている

F1.2という大口径のため、ある程度高くなるだろうと思っていましたが、実際に私が購入したときは299ドル、日本円で1本4.5万円でしょうか。安いですよね…。

作例

じゃあどんな映像ができるの?ということで、雪山でSIRUI Sniperのみでコスプレ動画を制作しました。23mm、33mm、56mm使っています。これでボケ感やレンズの雰囲気を見てみてください。

ボケ、キレイじゃないですか?正直ボケはそんなにキレイじゃないだろうと勝手に思っていたのですが、自然なボケ感でとても好みです。
そして何よりこのレンズ、特徴2でも書いたようにジンバルで撮影するときにレンズ交換がとにかく楽なので、同じ場面でも画角を変えてすぐ撮影できます。そのためこの動画ではいろんな画角で撮影できています。
キヤノンで同じようなことをやろうとしたら、倍以上セッティングに時間かかります。そうなると撮影チャンス逃すこともありますし…。

Sirui Sniper Series F1.2で注意しなければならないこと

最高なレンズ…と言いたいところですが、このレンズは結構欠点も多いです。

解像度はそこまで

動画では唯一無二な描写で魅力的ですが、写真となると解像感が…個人的には使いづらいです。

ゴースト・フレアが多い

動画でもちょくちょく入っていますが、ゴーストやフレアは簡単に出るものだと思ったほうがいいです。パープルフリンジっぽいのもあります。

マウント接続部分が硬い

私が購入したレンズだけかもしれませんが、レンズを装着・外すときに硬いです。金属が削れてるんじゃないかと毎回ハラハラします。

NDフィルターが大変

X-H2sのF-log2で撮影するとき、ISO1250以上からになるのですが、それでF1.2で撮影する場合、結構強めなNDフィルターが必要です。

すごく面白い選択肢です

SIRUI Sniper Series F1.2、APS-C/Super35でボケにこだわりたいならこのレンズはありだと思います。ただし撮影環境に影響されやすく、また写真で撮影する場合は注意を。
ちなみに、SIRUIとは画角が違いますが、APS-C/Super35のF1.2にこだわるなら、Viltroxという選択肢もあります。実は私はこのレンズも購入していますので、後にレビュー書けたらいいなぁと思ってます。

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