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日本酒イベントレポート:CRAFT SAKE WEEK 2024 at ROPPONGI HILLS

CRAFT SAKE WEEK 2024 at ROPPONGI HILLSに参加してきました。
今回はその様子をレポートします。

■イベント概要

イベント概要
[日 時] 2024年4月18日(木) ~ 4月29日(月・祝)  
     各日 12:00~21:00 L.O. 20:30
[会 場] 六本木ヒルズアリーナ
[酒蔵数] 各日10蔵ずつ 計:120蔵
[料 金]CRAFT SAKE スターターセット:3,900円(酒器グラス+飲食用コイン11枚)  
[主 催] 株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANY
[運 営] 株式会社サニーサイドアップ

4月18日(木) 「頑張れ、北陸!!の日」
令和6年、年明けそうそうに飛び込んできた悲しいニュース。私たちに今できることは、北陸の日本酒を飲んで酒蔵を応援すること。北陸の魅力と活力を再び輝かせ、震災からの復興への道を歩む酒蔵をみんなで応援しよう。
天狗舞(車多酒造/石川県)
吉田蔵u(吉田酒造店/石川県)
満寿泉(桝田酒造店/富山県)
有磯曙(髙澤酒造場/富山県)
勝駒(清都酒造場/富山県)
羽根屋(富美菊酒造/富山県)
あべ(阿部酒造/新潟県)
雅楽代(天領盃酒造/新潟県)
〆張鶴(宮尾酒造/新潟県
翔空(ラグーンブリュワリー/新潟県)

4月19日(金) 「SPARKLING SAKEの日」
爽やかな泡立ちとスッキリした味わいが特徴のスパークリング日本酒。乾杯酒としてピッタリなラインナップが勢揃い!実力派の酒蔵が作り出す新しい日本酒の未来をお楽しみください。
陸奥八仙(八戸酒造/青森県)
冩樂(宮泉銘醸/福島県)
出羽鶴(秋田清酒/秋田県)
水芭蕉(永井酒造株式会社/群馬県)
真澄(宮坂醸造/長野県)
ESHIKOTO(黒龍酒造/福井県)
七賢(山梨銘醸/山梨県)
渡舟(府中誉/茨城県)
初亀(初亀醸造/静岡県)
七田(天山酒造/佐賀県)


4月20日(土) 「東の星の日」
数多くの酒蔵が存在する東日本。清らかな水源や厳しい冬の寒さが日本酒の醸造に最適な環境をつくりあげ、その結果として生まれる日本酒は洗練された味わいと深い風味が特徴です。東日本の未来を背負って立つ酒蔵がCSW最初の週末に集結します!
新政(新政酒造 / 秋田県)
飛良泉(飛良泉本舗 / 秋田県)
黄金澤(川敬商店 / 宮城県)
山の井(会津酒造 / 福島県)
会津娘(高橋庄作酒造店 / 福島県)
赤武(赤武酒造 / 岩手県)
仙禽(せんきん / 栃木県)
山形正宗(水戸部酒造/山形県)
田光(早川酒造 / 三重県)
日日(日々醸造 / 京都府)

4月21日(日) 「西の星の日」
ここ数年めきめきと実力をつけてきている西日本の酒蔵。そんな西日本でも今をときめく酒蔵が集結!地域ごとに異なる伝統を織りなす酒蔵が造る、個性豊かな日本酒の飲み比べを是非お楽しみください。
笑四季(笑四季酒造/滋賀県)
七本鎗(冨田酒造/滋賀県)
風の森(油長酒造/奈良県)
播州一献(山陽盃酒造/兵庫県)
賀茂金秀(金光酒造/広島県)
富久長(今田酒造本店/広島県)
出雲富士(富士酒造/島根県)
田中六五(白糸酒造/福岡県)
若波(若波酒造/福岡県)
産土(花の香酒造/熊本県)

4月22日(月) 「九州 vs 関西の日」
気候や風土を活かし造られる九州の銘醸と、代々受け継がれる伝統と革新が生み出す関西のパワフルかつダイナミックな銘醸の飲み比べが出来ます。両地域の日本酒を飲み比べ、その独自の個性や魅力をお楽しみください。
東鶴(東鶴酒造/佐賀県)
飛鸞(森酒造場/長崎県)
ちえびじん(中野酒造 /大分県)
天賦(西酒造/鹿児島県)
福海(福田酒造/長崎県)
仙介(泉酒造/兵庫県)
白木久(白杉酒造 / 京都府)
神蔵(松井酒造 / 京都府)
松の司(松瀬酒造 / 滋賀県)
紀土(平和酒造 / 和歌山県)

4月23日(火) 「中国・四国の日」
瀬戸内海の豊かな自然と、地域性を反映した個性豊かな銘柄が大集合!また酒どころ高知県がその実力を遺憾なく発揮!瀬戸内海を挟んだ地域性がよく出た、さまざまな味わいが楽しめる特別な日!新旧さまざまな酒蔵の味をご賞味あれ。
Ohmine(大嶺酒造 / 山口県)
長陽福娘(岩崎酒造 / 山口県)
五橋(酒井酒造 / 山口県)
ROOM(八千代酒造 / 山口県)
月山(吉田酒造 / 島根県)
亀泉(亀泉酒造 / 高知県)
美丈夫(濵川商店 / 高知県)
文佳人(アリサワ / 高知県)
桂月(土佐酒造 / 高知県)
酔鯨(酔鯨酒造 / 高知県)

4月24日(水) 「東海の日」
隠れた酒どころとして、新たな銘柄が集まってきている東海地方。温暖な気候と豊かな水源に恵まれている東海の日本酒は、口あたりが優しく飲みやすい味わいが多く集まっています。そしてこの日はCSW初参加の酒蔵も多数登場!
白川郷(三輪酒造/岐阜県)
百春(小坂酒造場/岐阜県)
W(渡辺酒造店/岐阜県)
小左衛門(中島醸造/岐阜県)
天遊琳(タカハシ酒造/三重県)
式(河武醸造/三重県)
奥(山崎/愛知県)
二兎(丸石醸造/愛知県)
福和蔵(井村屋/三重県)
磯自慢(磯自慢酒造/静岡県)

4月25日(木) 「関東の日」
近年、新しいスターが生まれつつある東京近郊の酒蔵。東京という大市場を背景にバラエティ豊かな味わいを生み出し続けています。日本酒市場の”今”を捉えた、年々スキルアップされる高品質な関東の酒をご賞味ください。
大那(菊の里酒造/栃木県)
朝日榮(相良酒造/栃木県)
望(外池酒造店/栃木県)
七水(虎屋本店/栃木県)
流輝(松屋酒造/群馬県)
聖(聖酒造/群馬県)
彩來(北西酒造/埼玉県)
総乃寒菊(寒菊銘醸/千葉県)
屋守(豊島屋酒造/東京都)
雨降(吉川醸造/神奈川県)

4月26日(金) 「東北の日」
日本有数の酒どころから厳選された酒蔵が一堂に集結!寒冷な気候と清流に育まれた、柔らかな口当たりと上品な香りが際立つ、まさに日本を代表する東北地方の美酒をお楽しみください。
ロ万(花泉酒造/福島県)
名倉山(名倉山酒造/福島県)
廣戸川(松崎酒造/福島県)
奈良萬(夢心酒造/福島県)
天明(曙酒造/福島県)
会津中将(鶴乃江酒造/福島県)
吾有事(奥羽自慢/山形県)
萩の鶴(萩野酒造/宮城県)
乾坤一(大沼酒造店/宮城県)
ゆきの美人(秋田醸造/秋田県)

4月27日(土) 「ジューシー&フレッシュの日」
和食だけにとどまらず、現代のスタイルにマッチした多様な料理との相性も抜群の日本酒が大集合!日本酒好きはもちろん、日本酒初心者にも楽しんでいただけるラインナップとなっています。
花邑(両関酒造/秋田県)
川中島 幻舞(酒千蔵野/長野県)
御湖鶴(諏訪御湖鶴酒造場/長野県)
今錦(米澤酒造/長野県)
常山(常山酒造/福井県)
一歩己(豊国酒造/福島県)
haccoba(haccoba/福島県)
にいだしぜんしゅ(仁井田本家/福島県)
上川大雪(上川大雪酒造/北海道)
三千櫻(三千櫻酒造/北海道)

4月28日(日) 「Sakenomy All Starsの日」
日本酒アプリ「Sakenomy(サケノミー)」のユーザーから高い支持を集める、実力派ぞろいの酒蔵に出会える一日。新進気鋭の酒蔵から超実力派の酒蔵まで一気に味わえるのはこの日だけ!
尾瀬の雪どけ(龍神酒造/群馬県)
雪の茅舎(齋彌酒造店/秋田県)
くどき上手(亀の井酒造/山形県)
勝山(仙台伊澤家 勝山酒造/宮城県)
甲子(飯沼本家/千葉県)
梵(加藤吉平商店/福井県)
信州亀齢(岡崎酒造/長野県)
作(清水清三郎商店/三重県)
鍋島(富久千代酒造/佐賀県)
伯楽星(新澤醸造店/宮城県)

4月29日(月・祝) 「チーム十四代の日」
イベントのフィナーレを飾るにふさわしい、日本酒界のレジェンド「十四代」率いるまさに現代のドリームチームが六本木に集結。希少なラインナップを一度に飲み比べできるのはCSWならではの醍醐味!見逃す手はなし!!
十四代(高木酒造/山形県)
而今(木屋正酒造/三重県)
東洋美人(澄川酒造場/山口県)
楽器正宗(大木大吉本店/福島県)
一白水成(福禄寿酒造/秋田県)
加茂錦(加茂錦酒造/新潟県)
鳳凰美田(小林酒造/栃木県)
みむろ杉(今西酒造/奈良県)
寳劔(宝剣酒造/広島県)
よこやま(重家酒造横山蔵/長崎県)

https://craftsakeweek.com/2600/

有名・実力派・人気な蔵が一挙に勢揃いし、時折有名人もいらっしゃる、日本酒好きの界隈では認知度がとても高いこのイベント。
イベントそのものの開催は2016年で、僕もこのイベントに最初に参加したのは2017年。
今年は祝日も絡んで12日間の開催です。
なお、昨年もうかがいました。

さて今年はどうなっているでしょうか。

■現地の様子、雰囲気

六本木駅から会場まで向かいます。

遠目での様子1
遠目での様子2

今年はいつ行くかも考えず、特に前売りも買わずだったので、現地で諸々手続きをしてから参加です。

受付の様子
値段感はこんな感じ

昨年2023年のスターターキットは3600円でグラス+コイン11枚でしたね。
円安の影響なのか、それとも別の大人の事情なのか、やはり値上げされております。
今年の当日券と前売り券ではスターターキットについては差額がないようで、酒器+コイン11枚で3900円でした。
前売りのさらなる追加の場合、酒器+コイン21枚で5500円から、さらに上もあります。
単純な差額分で考えたら、コイン1枚あたりが160円程度になります。
前売りで割引が入っていることを考えて…酒器は1000円程度としたら…おっと、これ以上は野暮でしょうか。

各日の蔵一覧

今回参加したのは、Day5「九州vs関西の日」です。
個人的に西日本の日本酒が割と肌に合うというのもあっての日付選択でした。
素朴な疑問ですが、何をどうとらえて“vs”としているのでしょうか?別に対戦する必要ないですよね。それとも、何かで勝ち負けをつけたいのでしょうか?もしくは、双方の地域を煽りたいのでしょうか?
両地域の飲み比べ、を推すのであれば、andでいいのではないでしょうか。しかも、この日だけです。vsってつくのは。その意図は何なのでしょう。
それぞれのお酒の価値観に客観的な評価はすれど優劣をつけるものではない、「美味しい」というのは個々人の主観であるという感覚で日本酒飲んでいる身としては、ちょっと違和感が。
各お酒にコインの枚数が設定され、コインと交換制になっています。
このあたりはこれまでのシステムと同様。
今回はコインの色が金色から変更になり、紺色、青色なったようです。

かなり明るくして撮ってます
こういうグラス、という説明は受付にしかなかったですね。

これまで開催するたびに同じコインで対応していた以上、「かつて参加した時に使いきれなかったコインを使い回す」ことができてしまっていた環境だったと思います。
販売したコイン数と、お酒で引き換えたコイン数が異なれば、当然“なぜか現地で使用されているコインが増えている”ということになるので、すぐわかるものでしょう。
毎回毎回システムを変える運営側の大変さもわかりますが、一方で、悪びれもせずに過去のものを使い回すような行動をしているお客の方が問題ではなかろうか。
あくまで紳士協定としてでしょうが、客としてはイベント一回で使い切るような対応をすべきではないでしょうか。
極論ですが「コインに交換してその後は知りませんよ、お金が払われればいいのですから」という運営スタンスだととらわれてしまってもおかしくありません。そうでないと信じたいですが。
得てして、気づく人は気づいてしまいます。願わくば消費者にわからないようにしてほしいところです。

よくある質問
5. 会場内に飲食物の持ち込みは可能ですか?
A.会場外で購入した飲食物のお持ち込みはご遠慮ください。お水は入口付近にて販売しております。また、会場ではさまざまな日本茶もお楽しみいただけます。 ペットボトル飲料等のお持ち込みはお控えください。

昨年、自分でペットボトルの水を持って行って現地で飲んだら即注意されたので、もしかして今年もか、と思いましたが、どうやら今年も、会場内には飲食物の持ち込みは禁止なようです。今後もこのスタンスは継続なのでしょうか。酒のイベントで文字通り参加者の生命線とも言えるお水に商売の気配を醸すのも、このイベントのブランディングなのでしょうか。

まぁまぁそんなきな臭い話題はこのへんで。
お酒ブースにいくほか、スタッフさんが酒瓶を持って練り歩いており、その場でもらうこともできます。
なお、ブースには今回はこのような掲示が。

列の渋滞を防ぐためでしょうね

そして、それに呼応するように、こんなものが。

毎日入れ替えるのでしょうね。酒瓶にはワイヤーロックがついていました。

なるほど、今回は酒瓶撮影用を兼ねて、モニュメントが設置されていました。
また、お水や、手頃(?)なおつまみは一つのブースにまとまり、交換できるようになっていました。

今回、なかなか面白いと思ったものがこちら。

有名な企業であるロッテとのコラボでしょう。おそらくこれは唎酒師御用達の四分類にのっとったペアリングなのでしょうね。

普通にお酒と引き換えるよりチョコがつくなら、目的のものがこちらにラインナップされているのであれば、こちらの方がお得ですね。しかもペアリングの勉強にもなります。これを参考に自分でやってみてもいいかな、とも思います。
そんなことを傍目に、会場全体の様子をふらふらとまわります。

月曜日の夜というのによく集まりますこと。たぶん、これでも空いている方です。
食べ物ブースの様子
杉玉とcraft sake weekのモニュメント
時間が経つにつれて賑わう人々

なお、会場内のお水はコイン2枚、烏龍茶はコイン2枚。
今後行かれる方は、このあたりも考慮してまわった方がよさそうですね。

■飲んだお酒リスト

大分県 ちえびじん Spring Flower 純米大吟醸 生酒
佐賀県 東鶴 結晴 純米大吟醸

飲んだのは真ん中
こちらも飲んだのは真ん中

これまで参加した日本酒イベントで初めてです。2杯で終わったのは。
もちろん、追加コインを買えばいい話なのですが、いろいろな気づきを得た時、課金という形には自分の中では結びつきませんでした。

■終わりに

コインのレートは年を追うごとに上がっていきます。本年の最高レートは一杯コイン19枚ですね。
まぁ、そんなところをちまちまと気にする自分の心が小さいのでしょうけども。
しかしながら、これだけの蔵が集まり、中には希少なスペックなものもあります。それに一点突破するのもいいのでしょう。事実、今回の自分の楽しみ方はそうだったのでしたし。
参加していた知人が言っていました。「これは旅行に行ったのと同じ。一定以上のクオリティが保障されている中で楽しめるからこれでいい」と。
確かに一理ある発言でした。
ではでは。

帰り際に見ると、自分が飲んだお酒がいち早く売り切れに!やはりわかる人にはわかるブツだったのです。

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