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二年目の面談

半年に一回の面談の日が来た。
面談の日はいつも嫌な思いをして泣いてしまうから怖い。

 
前の職場は一回も面談はなかったし
勤務年数が上がれば自動的に給料は上がったから楽だった。

「何か困っていることはありますか?」

と、問われ
話している内に泣いてしまう。

 
どれだけ我慢して済ませていたのかをいつもこうして思い知る。

「職員みんながすごすぎて自信が持てないです。」

そう私が言った背景には
指示ばかりされて褒められないことや
私が認められていないと感じていることにある。

 
臨機応変に動かなければいけないことを常に求められ
行き当たりばったりなやり方に
不器用な私は
転職して一年半が経っても
いや経ったからこそ
この仕事に向いていないと痛感するしかなかった。

 
「そんな失敗は他の人もある。」とか
「これから色々変えてそんな不安を減らしていきたい。」とか
「こんな時はこうしたらいい。」とか
そんなことを言ってもらえた。

だけど
私がほしいのはそんな言葉じゃない。

 
私を褒めて欲しかった。

 
こんなところは長所だと
頑張っていると
面談の時くらい
言ってほしかった。

 
私が周りの同僚を褒めると
「〇〇さんはいい人だからね。」と言われた。

私はいい人とは言われない。

 
ねぇ
私はどう思われてるの?
ここに私は本当に必要だろうか?

 
あぁこれだ。
これだから自信が持てないし
不安があるんだよ。

 
陰口や文句は言われないけど
褒められもしないから。

認められないから。

 
仕事を与えられているのは
認められた証なのかな。
言葉を求めるのは
私の器が小さいからだろうか。

 
職場や面談で言えるのは
いつも本音の手前の手前だ。
出かかった言葉をいつも飲み込む。

 
「私はなんで採用されたんですか?」
「実際に採用してみて、私の良さはなんだと思っていますか?」
と。

 
 
私は何をやってるんだろう。

 
向いてない仕事を
価値観の違う職場で
なんで頑張っているのだろうか。

 
前の職場では
天職だと思えていたのに。

 
 
面談なんかいらない。

普段話せない話を
無理矢理話すしかないような
こんな面談は嫌だ。

 
笑ってやりすごして
我慢してやりすごしているのに
それなのに。

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