見出し画像

城山公園(栃木県茂木町)

下野新聞に茂木町の城山公園の彼岸花が見頃を迎えたと書いてあり、私は食いついた。

 
私は下野新聞やTwitterで開花情報を知ると出掛けたくなる傾向がある。
花見に関しては開花情報をチェックして晴れの日に行くに限る。

 
今度の土日に行こう。

そう思って一週間仕事を頑張ったのに
土日の天気予報は極めて微妙で悩ましかった。

 
土曜日と日曜日なら土曜日の方が気温が高く、微妙だったので
私は土曜日に雑用をすませて日曜日に出掛けようとした。

だが、土曜日は雨予報に反して、過ごしやすい曇りや晴れ間、晴れを繰り返し
私はため息を吐いた。
なんだ、これなら彼岸花見に行けたじゃないか、と。

日曜日の天気予報は逆に更に微妙になり、気温も土曜日より上がり
私は気が気ではなかった。

 
日曜日、私は深夜に目を覚ました。
雨音が聞こえたからだ。
予報では夜~朝方は降らないはずだったが、ガッツリ降っており、私は落胆しながら二度寝した。
朝起きてからも雨はまだ降っていて、やはり土曜日に行くべきだったと悔いた。

 
私は悩んだ。
翌週に行くか悩んだ。
しかし、翌週の三連休は既に予定がある。
そもそも土曜日は特別疲れそうな仕事でさえある。

予定を入れられなくはないが、その次の週もおそらく土曜日は仕事だし
そこまで待つと彼岸花は枯れていそうな気がする。

 
やはり行くなら今日なのだ。
彼岸花を見に行きたくて、この土日は予定はあまり入れないようにしておいた。

 
私は予報を何度も見た。

天気はよほど微妙らしく、一日雨予報だったり、午後雨予報だったり、降ったり止んだりを繰り返しだったりと、小まめに変わった。

 
雨は朝にはやんだが、予報では再び降り出すらしかったし、雲行きもなんともいえない感じだった。

 
私はとある天気予報を信じた。
それによると、11:00~15:00は降水確率40%曇りらしい。
午後は雨が降るらしい。


賭けに出るしかないと思った。
向こうには11:00前後に着くように家を出発した。

 
道中は好きなアーティストのCDを聴きながら運転した。
目的地の茂木町に行くのは初めてだったが
途中までは知っている道だったので気楽だった。

途中からは田舎道だったので
距離はあったがほとんど信号につかまらず、スイスイ行けた。

 
城山公園には駐車場があるが、彼岸花の時期は駐車禁止で、グリーンパークもてぎに臨時駐車場があるらしい。

しかし、グリーンパークもてぎは住所が見つからなかった。
カーナビでセットしたくても、グリーンパークもてぎは引っかからないし、住所が分からないのでは話にならない。

ググッて調べると、「茂木町特産品加工施設」でカーナビセットすると、グリーンパークもてぎに着くらしい。
茂木町特産品加工施設で検索しても引っかからなかったが、こちらはネットに住所が載っていたため、カーナビでセットできた。

 
Googleによると、グリーンパークもてぎから城山公園までは約1kmで、クネクネした坂道を上って行かなければいけないらしい。

以前行ったこともある父によると道がちょっと狭いが、軽自動車ならまぁ大丈夫じゃないか、とのこと。

 
ちなみに父はかつて道の駅もてぎから徒歩で行ったらしいが、距離は2kmくらいだが坂道も歩かねばならないためなかなかにキツい。

城山公園は茂木城跡で敷地自体広く、傾斜になっているからだ。

 
道中、彼岸花を咲いているのを何回も見た。
見るたびに嬉しくてニヤニヤした。

城山公園は彼岸花が50万本咲いているらしい。さぞや迫力あるだろう。
楽しみすぎてワクワクもした。

 
グリーンパークもてぎはカーナビに引っかからないくらいだから、トイレがあるか分からないし、あっても汚い可能性があると
私は道の駅もてぎ付近のセブンイレブンでトイレを借りた。

実際、グリーンパークもてぎ付近にはコンビニがなく、トイレもなかったので読みは正しかった。

 
近くに「ふみの森もてぎ」という場所があり、ここでトイレを借りられるようだが
城山公園まではこちらの方が近く、歩いて行きたい人はグリーンパークもてぎよりこちらに駐車した方がよいだろう。
駐車場も建物もキレイだ。

 
グリーンパークもてぎから城山公園まではシャトルバスが出ているらしいが(有料)
クネクネ道で酔う人もいるらしく、私は歩いていこうと決めていた。
散歩が趣味な私は距離や坂道よりも天気が心配だった。

 
グリーンパークもてぎに向かう途中、臨時駐車場案内の看板はたくさん出ており、道は分かりやすかった。
同じ目的だろう人も歩いていたし、車も停まっているので近くまで行くとすぐ分かる。
11:15到着時点で駐車場は半分以上空いており、満車の心配もなかった。

 
さて、歩こうか。

そう思った時、とある夫婦の方が「自分らは今歩いて行ってきたけど、今日は城山公園の駐車場停められるし、駐車場余裕あるよ。」と教えてくれた。
ラッキーである。
HPでは今日まで城山公園駐車場は使わないように書かれていたが、今し方行った方の話なら確かだろう。

 
グリーンパークもてぎに着いたばかりの私達はお礼を言い、再び車に乗り込んだ。
天気がいいなら歩いて行ってもいいが、なんせ天気はいつまでもつか分からない。近くまで車で行くに限る。

 
カーナビに従い、城山公園を目指す。
ピンク色の橋を渡り、父の言うように細道の坂道を上っていく。
道には彼岸花がブァッと咲いていて、上るごとにテンションも上がる。


対向車が来たら避けるしかない。
道はときどき広くなっていたが、場所によっては停車かバックで道を譲り合わなければいけない。

私は運良く対向車に合わなかったが、駐車場手前のカーブがまた曲がりづらく、ドキッとした。
軽自動車だからまぁなんとかなるが、ワゴン車で来るには不向きな場所だ。

 
あのご夫婦が言っていたように、駐車場は半分以上空いていた。
城山公園に向かう途中もなお、グリーンパークもてぎに駐車するよう書かれた看板を目にしたし
私のようにHPを調べた人はまずグリーンパークもてぎに駐車する。
本当に感謝しかない。

 
城山公園は想像以上に広く、まずどこから見た方がいいかが分からなかった。
橋を渡るべきか、はたまた草原側に行くか。

 
とりあえず草原がある場所に行き、小さな池を見つけた。
ざっくり見た後(こちらはあまり彼岸花が咲いていなかった。歩くごとに草っ原からバッタが飛び出てくる)、坂道を下って看板に従って歩いた。

寺があるようだったが、道が雑草まみれで先に行けなさそうだったので引き返し、別道を歩いて小高い丘のような場所に行った。

 
近くには展望台があったし、上れるようだったが、なかなかに上るのが怖そうだったので(注意書きが色々書いてあった)、眺めたり、写真を撮るだけにしておいた。
この展望台に着いた辺りで晴れ間が見えた。天気予報は外れたのだ。


その光は希望に見えた。

 
階段を下り、歩くと彼岸花がたくさん咲いていた。
どうやらこの辺がメインらしい。

 
彼岸花をじっくり見たり、写真を撮ったりを繰り返した。
キレイだった。

写真は角度や天気によって(空は曇ったり、晴れたり、晴れ間を見せたり、また曇ったりを繰り返した)、彼岸花を赤くも薄くも写した。

 
雨上がりなだけあり、足元はやや危ない。
また、城山公園は傾斜に彼岸花が咲いていたり、階段や坂を下がって彼岸花を見ていくスタイルだったので
スニーカーではないと厳しい。

 
彼岸花の隙間から茂木町が見下ろせた。
彼岸花と街のコントラストがまた美しい。

近くからは電車の音がよく響いた。
駅や線路が近いのかもしれない。

敷地内には「イ」「ロ」「ハ」の文字の看板があった。
イラストのゆずも(茂木町ゆるキャラ)がかわいい。

 
今車で来た坂道を下ってみた。

坂道を見下ろした風景もまたキレイだが、少し坂道を上り下りしただけで息が切れた。
やはりグリーンパークもてぎから歩いてきたら大変だったに違いない。

 
駐車場とは違う道を行くと、球のモニュメントやお寺のような場所があった。
石に聖徳太子と書かれた場所も通ってきたが、城跡なだけあり、色々歴史があるのだろう。




階段を上ると、再び草っ原に出た。
小さな古い遊具がいくつかあった。

 
そこから駐車場方面に歩き、階段を下がると、そこにトイレがあった。

彼岸花を見て歩いている時、トイレが見つからないなぁと思っていたら、駐車場近くにあった。
なかなかにトイレが分かりにくい。
身障トイレもあったが、車椅子で来るのは不向きなほど、傾斜、坂道、階段のオンパレードだ。敷地内は舗装されていない道がメインだ。

 
橋を渡った。
先程は橋を見上げて彼岸花と写真を撮ったが、橋を歩くと感慨深い。
私はこの橋の場所が気に入り、たくさん写真を撮った。
橋と彼岸花の組み合わせが美しい。



これでざっくり一周しただろうか。

 
時計を見ると13:00くらいになっていた。

道の駅もてぎにお昼を食べに行こうと思ったら
高齢者女性が倒れているのが見えて、駆け寄った。

どうやら段差で躓き、上手く立ち上がれないらしい。

 
私はご家族と一緒にその方を立たせた。
が、足元はプルプル震えていた。車椅子対応した方がよさそうな状態だった。

ご家族が車をギリギリまで寄せ、近くに集まった人みんなで車に乗せた。
お互いに見知らぬ同士だが、当たり前のように手を差しのばせる関係性にホッコリした。

 
話を聞くと、皆さん隣の茨城県から観光に来たらしい。
栃木まで足を運んでくれてありがとう。茨城人、優しいなぁ。







 
 
道の駅もてぎは駐車場が満車に近かった。
私のように城山公園のついでに寄り道している方も多いのかもしれない。






飲食店は混んでいて、並ぶのが面倒だった私はバウムクーヘンと期間限定らしいゆず茶を注文した。
バウムクーヘンが有名らしく、大きな専門店が入っていたのだ。
甘くておいしかった。
なお、店内にあったアマビエ像がちょっと怖い。


おやつのようなこのメニューがこの日の私の昼食になった。お土産屋さんや混んでいないお店で他に食べたいものが売っていなかったからだ。
(ご当地ラーメンのゆずラーメンや期間限定りんごアイスが気になっていたが、長蛇の列だった。)

4日間限定でこんな焼きそばも販売していた。


道の駅もてぎは駅が近いらしく、駅までの通路の看板が立っていた。


時折一両の列車が通った。
一日に二回、SLも通るらしく、鉄道ファンらしき人がカメラを持って線路近くにいたのが見えた。


道の駅もてぎには鯉のぼりのように魚が泳いでいたが、何の魚なのかはよく分からなかった。


お土産屋さんには、ゆずものグッズや柚子製品がたくさん売られていて心躍った。
私はゆずもが好きだし、柚子も好きなのだ。





そんな中、私が一番気になったのはもて水という水だった。
これを飲んだら私もモテるのだろうか。


車に戻ると、ポツリポツリと雨が降り出した。
上出来だ。
彼岸花を見ている最中雨が降らず、今から移動のタイミングでの雨ならまだいい。ここまで雨がもつとは思わなかった。

 
人生初茂木町は楽しくてキレイだった。
素敵な思い出が作れた。

 
茂木町といえばツインリンクもてぎが有名だが
私が気になっているのは最近できたグランピングハウスやジップラインだ。

いつか誰かと行きたいものだ。

 
 
ちなみにこれは我が家の彼岸花である。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?