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主体的にやる仕事

ある日の夕方、新施設長から

「〇〇の仕事はやりましたか?」

と、急に聞かれた。

 
その仕事は先日、やらない方向で新施設長から聞いていた私は、ビクッとした。

 
「……………私がやるんでしたっけ?」

「真咲さんが責任者なんだから主体的にやってもらっていいんですよ。」

 
主体的。

新施設長の言う“主体的”とは、あなたの言うことを無視することなのだろうか。

 
「真咲さんがAをやらなかったようなので、Bにしますね。」

新施設長にそう言われ
まるで私の落ち度のように言われて癪だった。

 
フツフツと怒りが沸いた私は
新施設長がいなくなったのを見計らって
同僚Aさんに一部始終話した。

「え?だってこの前、〇〇はしないって話だったじゃないですか。二転三転しすぎ。」

〇〇をしない話をした時
周りに何人も職員がいた。
Aさんもその一人だ。

分かってもらえて
私は怒りが少しおさまった。

 
「今朝、△△の方にしましょうって私から言ったんですよ。」

と、同僚Bさん。

 
そう
つまり、△△にするのは、新施設長とBさんの間で決まったことだし
Bさんの発案だ。

それなのに、私の落ち度のようなせいにされた。

 
「なんで〇〇の仕事まで真咲さんがしなきゃいけないの?元々新施設長の仕事でしょ。なんでも“責任者”って言葉使っちゃずるいわよねぇ。」

「大体、最近真咲さんの仕事や負担増えすぎ。そりゃあ真咲さんだからそつなくこなすけどさぁ。」

Bさんの言葉が、嬉しかった。

 
 
一体なんなんだろうか。

その日あった利用者同士のトラブルの件も
新施設長がその場にいなかったことから
まるで尋問のような扱いを受けた。
こちらの支援が悪いように。

だけどその時
職員はなんやかんやで現場で四人も少なかった。
少ない人数なりに現場を守ろうとした私達に
そう問い詰めることはないだろうが。

  
 
私は怒りがおさまらず
残業はしないで帰った。

こんな日にサービス残業なんてしてられない。

 
今日は早く帰って美味しいものを食べて
明日に備えて寝るのだ。

 
私はAさんやBさんの前では

「私と新施設長はコミュニケーションがちょっと不足してますね(笑)まぁ新施設長も忙しいですから。」

と、大人の反応をしたが
内心はモヤモヤモヤモヤしていた。

 
新施設長からこういう言動をされるから
萎縮して話しにくくなるし
最低限しか関わりたくなくなるんだと思った。

 
「新施設長もともかを認めてるわよ。だから仕事を任せるのよ。」

そう母は言うが
新施設長を信頼できないため
仕事を押しつけられているような気がしてならない。

 
共感したり、褒められたり、感謝される回数よりも圧倒的に
こうした方がいい、ああした方がいい、と言われてばかりだから。

 
私の頑張りを見ててくれる人は見ててくれる。
だから新施設長とはやはり距離をとり、最低限だけ関わろう。

あら探しばかりされたくないから。

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