変な夢、ありえない私

◯足が遅い夢

 最近変な夢を見ることがある。その内の1つに、自分が怪物のようなものに追い回される夢がある。今回はそのお話を書き綴る。

 怪物に追い回される。それだけなら特に変ではないのかもしれない。しかし、怪物から逃げる私の足が異常に遅いのだ。仕事終わりのランニングも欠かさない。軟式野球でチームの勝利に貢献したいから自分の身体を適度にいじめているのに、異様に足が遅い。現実ではしっかりダッシュできているが、夢の中では現実にできていることができないのである。

 それでは、どのように遅いのかについて書き綴って行こう。それは、1歩目が遅いのだ。自分の意識と夢の中の自分の動きが明らかに合っていない。ワンテンポ、ツーテンポ以上のラグがある。自分が足を上げたいと認識した時点では足が動いてないし、足を1歩踏み出そうとした時点では自分は足を上げているのである。

「年か?これは自分の老化を意味しているのか?」

 そう疑いたくなる程のラグだ。まだ25歳だ。25歳がこんなに足取りが重くてどうする。いずれ老いが来るとはいえあんまりではないか。他の皆は普通に走れているのに自分の足取りが異様に重いのは何かのハンディか?それとも、実は他の人も自分と同じようなラグに苦しんでいて、平等なのか?訳が分からない。それでもなんとか怪物を撒けてしまうのは不思議である。

◯舞台

 あまりの足の遅さに夢の中で焦りと苛立ちが入り混じる。もののけ姫に出てくる祟り神のような怪物が既に近くに迫っていた。私がいる場所は?どこだ?順序がおかしいだろう。自分がいる場所くらい認識したらどうなんだ。夢というのは突然その場所に放り出されることが殆どだから仕方が無いが、怪物がすぐそこまで来ているのに悠長すぎるのではないか。目の前に景色が映される。見覚えがある光景。西大井駅の周辺、滝王子通りだ。

 滝王子通り。前職の現地調査で歩き回ったから覚えている。しかも私は今年の3月に大田区に引っ越しているので、滝王子通りを通ることが多々ある。まさかその滝王子通りが、舞台になるとは思ってもみなかった。怪物が近くまで迫っている。近くで人が泣きわめく声が聞こえるのですぐに分かる。西大井本通りの方だろうか。人が南方から北上してくる。

「やばい!本当に来てるぞ!」

 1歩目を踏み出す。しかし、先述の通り、意識と動きに酷すぎるラグがあるので思うように前に進めない。この私が、大して運動もしていないような知らない人達にどんどん抜かれて行く。理不尽を極めた空間に私はいる。そうしている間に、1度撒いた筈の怪物が、再度私の前に表れた。

◯暴挙

 「このままじゃ殺される!」

 そう察知した私は、逃げ回る人達とは違う方向に逃げる。幸いにも怪物は私のいる方向へは来なかった。西大井駅の近くの狭い線路を西に逃げたが、様子がおかしい。第二京浜という大通りに出ることができない。不思議に思って、携帯で位置情報を見る。すると、とんでもない事実を知ることになってしまった。

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 西大井駅から西側に進んでいるのに何故か自分のいる場所は、大井三ツ又という場所になっている。意味が解らなかったが、状況は理解できた。ドラゴンクエストのようにワールドマップを1週してしまって反対側に出てしまう仕様が、この世界で起こっているということだった。つまり、この赤いスクエアが舞台であり、ここから出ようとすると反対側に出てきてしまうというものである。

 どうやってここから出るのか。夢の中にいる私はとんでもない暴挙に出てしまう。どんなに逃げても結局のところ半径1km圏内に怪物がいる上に、自分の足はラグで思うように動かない。この理不尽な状況で逃げ回るにはこれしかない。怪物が近くにいることを周囲から察知する度に私はワープした。そうしている内に目が覚めた。報復律ではないが、あまりにも理不尽を極めたような環境だったのでワープくらいしてもいいだろということでワープしてしまった。そんなクソみたいな夢だった。

◯終わりに

 それにしても自分が夢の中で走るときの異様な足の遅さは何だろうか。せめてその原因だけでも知りたかった。先週の先週の日曜日、昼間にランニングをした。普段夜にランニングしているせいか、昼間のランニングはいつもに比べて疲労が大きい気がした。食後であることや、視界の関係で距離感が出やすい、昼の方が暑くて体温が上がりやすい等、様々な原因が考えられるが、昼間のランニングは夜に比べると幾らかキツさを体感することができる。

 どういうことであれ、夜間より昼間の方が走るのはキツいということだろう。それが、夢の中の私の足の遅さに関係しているのは確かなようだった。

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