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ヒョウ柄のフーディーを着ていたら本気でゲイだと間違えられた話。

この間オーストラリア人の友人と電話で話しているときに面白い経験をしたのでシェアしてみたいと思います。

先日仲のいいオーストラリア人の友人と電話で話していた時のこと、「日本とオーストラリアってファション感覚がだいぶ違うよね?」っていう話しになりました。

彼女曰く、日本人の男性はショルダーバッグを持ってる人が多いけど、オーストラリアで男性がショルダーバッグを持っている光景はほとんど見ないと言います。

あ、ちなみに彼女は日本が大好きで、何度も日本に足を運び、2ヶ月ほど東京に滞在した経験もあって、なんなら僕より日本のこと知ってるんじゃないか?って思うくらい日本通でいらっしゃる..。

そんな彼女の目から見ると日本の男性がショルダーバッグを抱えている姿はちょっとしたカルチャショックーになっていたようです。

で、ここから予期せぬ展開が待ち受けていました...。

僕も日常的にショルダーバッグを愛用していたこともあって、「日本は男でもショルダーバッグとか、トートバッグとか普通に使ってるよ。。僕もこういうバッグ使ってるし」

と言って普段愛用しているバッグの画像を送ってあげました。

そうすると、彼女の様子がなんかおかしい...

次の瞬間...

Are you a gay(あなたゲイなの?)
seriously(本当に)
be honest (正直に言って)
I won't hate you even if your are gay(もしあなたがゲイでも嫌いにならないから)

という予想にもしていなかったメッセージが立て続けに届きました。いや。本当びっくりした。

そう。僕が送った写真の中で僕はレオパード柄のフーディーを着ていたのです。その姿とショルダーバッグを愛用している事実とが合間って、奇しくも100%ゲイ、バイだと思われてしまったわけです。

まあ最初は冗談なのかなと思ったのですが、雰囲気的にどうもそうではない様子だったので、すぐに電話してストレートだということを伝えました。

しかしこれがまた全然信じてもらえない...。笑

「あなたゲイなの?私はゲイの友達もいるし、あなたがゲイでも構わないけど、はっきりして?どっちなの?」

って本気で言ってくるので、信じてもらうまで結構大変でした。

でもここで一つ疑問が僕の中で湧いてきます。彼女はそう言ってるけど、本当に他のオーストラリア人も彼女と同じような感覚なのかと。

そこで僕はオーストラリア留学時代に知り合った生まれも育ちもオーストラリアの男友達に聞いてみたわけです。

「僕、ヒョウ柄のフーディーをオーストラリアでかなりヘビロテしてたと思うんだけど、最初会った時ゲイだと思った?」と。

そうしたら、彼はこう答えてくれました。

Actually when I first saw you , I thought "Is he gay..? no, He's Japanese " People Will understand your fashion if they know you're Japanese haha Japan is famous for unique fashion.
(正直最初はゲイかなと思ったけど、日本人だと分かったから違うなと思った。みんな日本人だと分かればゲイだとは思わないよ。日本のファッションは独特だって有名だから。) 

若干複雑な心境になりましたがこの時初めて、ファッション、話し方、仕草、趣味嗜好など様々な要素があるけれど、国によって性を判断しているポイントが違うんだということに初めて気がつきました。

いくらLGBTの理解が進んでいるオーストラリアでも、特別親しい間柄でない限りセクシャリティーの質問を相手に向けるのは失礼に当たります。

なのでそれぞれ「○○だからゲイなのかな... 」のように暗黙的な判断基準を持って予想を張り巡らせているんですよね。

セクシャリティーとはとてもセンシティブな問題だからこそ、相手からの確証を得にくく、時には想像の範疇を出ないことも多いわけですが、その確率を上げるためにもいくつかの「判断基準」が存在しているはずなんです。

それはどの国でも同様にあるわけですが、その「暗黙的な判断基準」が日本とオーストラリアでは大きく異なること強く感じました。

そしてその根本にあるものはその国それぞれが持つ「美意識の違いに行き着くのではないか?」ということも同じように感じました。

美意識やファッションセンスは個人の主観や好みの部分が大きいため推し量ることは難しいですが、今回僕がストレートではなのかもしれないと相手に感じさせてしまったのも美意識の違いです。

・ヒョウ柄のフーディー

・ショルダーバッグ

この二つのアイテムを男性が身につけるファッションセンスは「女性的すぎる」ということです。

(ショルダーバッグに関しては僕のバッグのデザインがユニーク過ぎたというのもあります...)

レオパード柄は2018年ごろからトレンドになっていて、多くのブランドがレオパードモチーフのアイテムを展開していますがそのほとんはレディースのアイテム。

H&Mでもレオパード柄のアイテムは多く取り揃えられていますが、パンプスやコートなどレディースがほとんどですし、GUCCIでは大胆なレオパード柄をあしらったドレスなども展開しています。

メンズ向けのアイテムを展開しているブランドも存在しますが、女性性が強いモチーフであることは間違いありません。

ここで日本の美意識についてちょっと考えてみたいのですが、日本では「男性の中の女性性」は「オシャレでセンスがいい」として捉えられているように思います。

Kawaiiという言葉が褒め言葉として男性に向けられることもありますし、ユニセックス的なアイテムを上手く着こなすことがオシャレやモテコーデとして取り上げれることもある。

でもその感覚が他の国と同じとも限らない、美意識がセクシャリティーの認識に繋がるのであれば日本以外の国が持っている「美意識」の理解も必要になってくると感じます。

もちろん外見やファッション、キャラクターだけで判断できるような単純なものではありません。

僕もゲイの友人がいますが、カミングアウトしてくれるまで全く気付きませんでしたから。

(タイ人の友達なんですが、そう言われれば確かにメチャクチャおしとやかで優しかった...ただ僕の周りのタイの友達ってみんな温厚で優しい人が多かったので全然気づきませんでした...。)

今回の僕の例のように、ちょっとしたことで誤解を回避できるのであれば、回避できたことに越したことはありません。

LGBTQの理解の重要性が叫ばれていますが、それと同時に「ストレートがストレートであるための理解」というもの必要なのかなと感じた出来事でした。

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