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モーツァルトの音楽をこよなく愛したワルターの最高の名演奏で、ワルターの各種の録音の中で、録音の古さを超えて輝き続ける名盤

モーツァルトのレクイエムは、彼の最後の作品であり、未完のまま死去したことで有名です。そのため、様々な解釈や補筆が行われてきました。まず、歴史的に名高い録音を紹介します。

ワルター「モツ・レク」唯一のスタジオ録音は1956年のモーツァルト生誕200年記念録音。

コメント

  1. 1. 小島晶二

    1. 2023年07月04日 07:15

    2. 同年のウィーンフィルのライヴ録音の盤で述べさせていただきましたが,ワルター屈指の名演と言えるでしょう。なにしろ壮麗な響きと歌心に溢れており,録音状態も良好。でもこれが唯一のスタジオ録音ですか。後年コロンビア響とステレオ録音して欲しかったとの想いは私だけではないでしょう。ただし私の知っているディスクでは<テデウム>はカップリングされていません。

  2. 2. 和田大貴

    1. 2023年07月04日 07:26

    2. これほど「幸福とは何か」を教えてくれる演奏はありません。その場限りの幸福ではなく、長い人生を通じてのひとつの「幸福」なのしょう。愉しかったり嬉しいことばかりでなく、辛いことや悲しみも含め、なお「この人生は美しかった」と思える幸福のことです。ワルターのモーツァルト演奏での評価は、若い頃から高いものがあり、後年のワルターには、演奏前に楽屋の片隅でモーツァルトの霊と交信している姿が垣間見られたという伝説まで生まれたほどです。その魅力を簡潔に言えば、「温かみ」「微笑み」「共感」といった人間的な魅力と独特の品位を秘めた、しかし確固たる自信にあふれた解釈にあります。長い人生における豊富な積み重ねといったものを背景にしながら、モーツァルトへの愛情の深さを真正面から告げていくような演奏内容はとても格調が高く、ワルターならではのモーツァルトです。

コメント

  • 1. 小島晶二

  • 2023年07月02日 08:52

  • 本当にワルターは冒頭で示された言葉を述べたのですか。畏怖すべき表現ですね。ご承知の様に,同年ワルターには2種のレクイエムが知られています。私はどちらかと言うとNYフィルとの演奏の方により惹かれますが,本盤は清新な透明感が有り弦の合奏も流石ウィーンフィルと思わせます。モノラル録音ですが,別格の名演奏として最高評価にしたいと思います。

  • 2. 和田大貴

    1. 2023年07月02日 09:01

    2. 生誕200年を記念したモーツァルト・イヤーの1956年3月のニューヨークでは、モーツァルトの十字軍であるブルーノ・ワルターによる一連のコンサート並びにオペラ上演(伝説の「魔笛」もこの月の演奏)が開催されました。中でもソニー録音セッションと並行して行われた「モツ・レク」ライヴは、幻の演奏と知られていました。音質も年代としては良好であり、冒頭の「入祭唱」などは哀愁漂うしみじみした味わいですが、演奏が進むにつれて、合唱の厚みあるハーモニーを得てうねりを増して行き、「怒りの日」に至っては熱くなるワルターらしい激しさで、表現行為、演奏行為としての『レクイエム』であることが分かります。歌手陣もソニー盤と同様であり、共に演奏を繰り返した演奏家同士による自然な流れを感じさせてくれます。


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