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オリジナル詩 まとめ

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オリジナルの詩をまとめました。
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#散文詩

【詩】 女だからって!

女だからって! その一文字が この人生を死ぬまで 追い回すんだわ 女だからって! その一文字…

大吉
5年前
3

【詩】 魂の受胎

おまえと身体を重ねてみても あぁ、虚しくなるばかり 一瞬の快楽が、それも、 原始的な欲求が…

大吉
5年前
1

【詩】 ゾンビ

あなたってゾンビみたいね! いつもこの肉体に飢えているんだから 私がいくら差し上げても あ…

大吉
5年前
3

【詩】 徒花

おまえは私にどっしりと根を張らせ 背骨に絡みついてはもはやこの肉体から 抜き去れそうもない…

大吉
5年前
2

【詩】 指輪

まだ、義務教育が完全には開けやらぬ時分 私は身分不相応な高価な指輪の為に 一心不乱に時間を…

大吉
5年前
4

【詩】 ショーウインドウに砕けた恋

最後を見届けよ! なんて、おっしゃるの いいえ、そんなことはできないわ 別れを突き付け 哀…

大吉
5年前
12

【詩】 いま十代であったなら

秋の声を聞くたびに 貴女の一通のメールを思い出す 風邪が治ったらキスをしようか、と 貴女は私を飛び跳ねあがらせたのを 覚えているか まだ、ふたりとも手を繋ぐことさえ 一大事だった、遠い過去の話 いまならLINEだろうか ところで、 いま私たちが十代であったなら どんな恋をしていたのだろう 自宅に電話をかけ父親が電話に出ないかと ビクつくこともなく、 電話代に財布を呪うこともなく、 メールが届いていないのでは、と 何度も問い合わせをしたりしないで…… いま私たちが十

【詩】 煙れ!

甘ったるい煙の最後を すっかりと肺に送り終えると それを吐き出す前に 眼を閉じて、間を置い…

大吉
5年前
3

【詩】 戦闘機

この世でもっとも気高い翼を持つお前が なぜミサイルをその身に宿している 誰かがお前に照準…

大吉
5年前
6

【詩】 無垢の雄叫び 女2 髪

鼻をツンとつく冷たい風が いたずらに貴女の髪を愛撫し 空に嫉妬の芽を舞い散らせる あぁ、願…

大吉
5年前
6

【詩】 無垢の雄叫び 女1 失恋

この世界 まったくもって、恨めしい! この身体 まったくもって、呪わしい! 貴女が過ぎ去っ…

大吉
5年前
4

【詩】 無垢の雄叫び 酒と煙草2 甘美な響き

酒で精神はこの世から去り 煙草で肉体は内から灰に近づく もうすぐだ! この世からの離別! …

大吉
5年前
3

【詩】 無垢の雄叫び デジタル装具1 呪いの海

あぁ、なんという呪わしい時代だろう! 17のときのまま、凍結したあの子のいまを 情報の海に…

大吉
5年前
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【詩】 無垢の雄叫び 酒と煙草1 少年と老人

酒に意識は清められ 頭蓋骨に押し込められた願望が いまありありと心臓の扉を ノックする いつまで眠り続けねばならないのだ! 脈打つ鼓動のひと波に全身が騒めく 最も純粋な願望以外はすべて麻酔に 呑まれ、少年がただひとり瞼の裏で ひっそりと佇む まだ、そこにいたのか! 見よ、おまえは疾うに老い朽ちて 誰の目にも留まらぬ浮遊物と成り下がった いつまでそこにいるのだ! もう何者にもなり得ぬ 遅いのだ 常識の泥沼に自らの決断で足を突っ込み ただ、そこで生を耕す、不毛な耕作者と