【詩】 無垢の雄叫び 女2 髪

鼻をツンとつく冷たい風が
いたずらに貴女の髪を愛撫し
空に嫉妬の芽を舞い散らせる

あぁ、願わくば 私のこの手を
あの髪の束のなかに
蜂腰のように揺れ動く髪の群れに
この手を埋めてやりたい

まったく風など吹いてはならんのだ!

漆黒のカーテンが揺らめけば
その襞に理性は炙られ
部屋の中へ入る他はない

あぁ、そのなかで眠りたい!
ただ、ひっそりと艶めかしく揺れ動く
夜空に包まれて
気位も忘れるほどに
気狂いのように

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