【詩】 結婚

昔、執着心に囚われた女がいて
いよいよその女は私の深部に
銀の楔を打ち込んだ

あまりにも固執した銀の楔は
その歪さから
いまや錆びてもなお
死神の大鎌を喰らっても
唯々、せせら笑うばかり!

堕落した愛情よ
ただ惰性によって繰り返す
この人形劇に
まったくいかほどの意味が
あるというのか

何の思いもこもらない
無機質な感情が
ふたりの壜を割れるがままに
震わせるだけ

その歪な音に
激しい頭痛を伴って
唯々、この世に眩暈を残すばかり!

そして、おまえは貼るのか
私たちの壜に
結婚、というラベルを

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