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近況報告とこれからのお話

連載を始めました

お久しぶりの更新です。先日ちらっと書きましたが、「紋白蝶」というサイトで、「この歓声は届かないけど」というタイトルの難聴の息子とろう学校に通った話を書く連載が始まりました。

すごく特別な体験だから、いろんな人から書くのを勧めてもらったし、僕自身書きたいと思っていたので、ようやく始められた感じです。

この連載を始めるにあたって、息子の同級生のお母さんたち、つまり「ママ友」には、こんなことをやろうと思っているという話をしました。全員、快く受け入れてくれました。楽しみで読んでくださっている人が多くて、ありがたいやら恥ずかしいやらです。それよりも、この40過ぎたおじさんが、たくさんママ友できたことがすごくないですか。今のところうまくやってますよ。

同級生のお母さんたちは良かったんですが、初回を更新した次の日に、一つ上の学年のお母さんたちから、「二朗くんのパパのやつ読みましたよ~」とか言われて心臓が止まりそうになりました。なんでばれたのか聞いたら、プロフィールに顔出してるからって言われて、僕はばかだなあと思いました。

記事を見つけたのも、200人だか300人だかいる聴覚障害児の親のLINEグループに、誰かが貼ってくれたかららしくて、本当にこの業界は狭いです。さすがに学校には連載始めることを相談しているわけないんですが、高確率でばれている気がしています。先生方、本当に勝手なことをしてすみません。

掲載されている写真も、僕が撮影しています。子供の顔を載せないので、使っている写真は言ってみれば失敗カットです。年間2万枚くらい撮影しているし、そこに注目する人なんてそんないないと思うので、掲載する分はなんとかまかなえそう。素人写真なので大目に見ていただけるとありがたいです。

僕と息子のろう学校での体験を通して、聴覚障害やろう教育、あとは子育てとか父親とかについて、考えることができる連載にできたらいいなあと思っています。本当に書きたいことはまだまだあるんですが、それは僕の腕とお金次第(取材したり手話通訳頼んだりしたい)なので、ぜひぜひこの「紋白蝶」というサイトへの登録をお願いします。

cakesで大人気連載だったbar bossa店主・林伸次さんの「ワイングラスむこう側」や、日暮えむさんの「新ひぐらし日記」が、過去記事を含めて読めます。会員がいっぱい増えれば、取材費もいっぱいつくと思うので、ぜひともみなさんよろしくお願いいたします!

会社を辞めました

この連載のスタートの少し前になるんですが、note株式会社を退社しました。2012年にフリーの編集として入って、その後5番目の社員になり、その後cakesの編集長になって、最終的には3万人くらいまで会員数を伸ばしました。活字の有料ネット媒体としては結構やれたんじゃないかと自負しています。

その後はいろいろありまして、cakesは終了し、昨年note社が上場しました。僕の役割終わったとか偉そうなこという気もないし、僕はもう役に立てることがないみたいに拗ねる気もないんですが、正直もう僕のいる場所ではないなとは思いました。ぬるっと辞めてしまったんですが、一緒に働いてきたみんなには幸せになってほしいと思います。

上に書いた連載は2022年のできごとを書いているんですが、今もろう学校の付き添いは続いていて、時間の制約があるので再就職はあまり考えていません。とはいえ先立つものがないと、家族5人死んでしまうので、時間を見つけてがんばって働かないとなあと思っています。

もしウェブメディアの運用でお困りの方がいたら、ぜひお声がけください。有料メディアで月間1000万PV、会員数3万人くらいのものを作った実績とノウハウがあるので、結構お役に立てると思います。お気軽にお声がけください。

マシュマロ作りました

連載の話に戻るのですが、「障害」という表現について。だれかに指摘されたわけではないんですが、むしろ指摘されないうちに書いておこうと思います。

「障害」という表記には議論があります。「害」という言葉にネガティブなイメージが強いからです。だから「障害」に代えて「障碍」「障がい」という表記がよく使われます。

ものを書く人間として、商用の文章は特別な理由がない限り、基本的に常用漢字をベースに書くべきという考え方があります。なので、「障碍」は違和感があり避けています。(「聾」を「ろう」にするのも同様の理由です)

障害は、あくまで当事者に対する社会の側を指していると思っているので、それを「障碍」や「障がい」に変えるのは、僕個人としては、ごまかしをしている感覚になる、ということもあります。

だから、いましめというほどたいそうなものではないですが、「障害」という言葉を使っています。

もちろんこれは2023年11月11日までの僕の考えで、時代に応じてどんどん変えていっていいとも思っています。この言葉を使われることにどうしても耐えられない、という方が一定数いるのであれば、代えるべきだと思いますし。

でも「障碍」はやっぱり違和感あるなあ。語源的にも障碍(しょうげ)の方が良くないと思うんだよな。

そういったことも含め、ご意見をいただきやすいように、いまさらマシュマロを作りました。

聴覚に限らず、発達を含めた障害のある子を育てるのって、とんでもなくエネルギーを食うんですが、それで疲れたりまいったり悩んだりしてるのって、なかなか言う相手がいないんですよね。どこかに吐き出したくても、SNSなんて虚空に叫んでる気になるし、Twitterは地獄だし、実生活のパートナーもだいたい疲れてるし、ほんとしんどいですよ。

なので、吐き出し口として、マシュマロを用意しました。僕は相談とかに乗れる器量はないですが、インタビューの仕事はいっぱいしてきたので、相槌ぐらいはできます。障害のあるない関係なく、子育てで悩んでる人とか、子育てしてるお父さんとか、言いたいことがあったら送ってください。僕の連載へのご意見でももちろん大丈夫です。

投稿いただいたら、「紋白蝶」かここのアカウントかわかりませんが、お返事を添えてご紹介させていただきます。

ながながなりましたが、近況報告はこんな感じです。しばらくは「この歓声は届かないけど」をいいものにするため、がんばります。

お金よりも大切なものがあるとは思いますが、お金の大切さがなくなるわけではありません。