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ミッチーは放火犯

中学になったある日曜の朝、ミッチーが泣きそうな顔で訪ねてきた。
「ん?どした??」
「オレ・・・やってもた・・・」
「なんやとー!人殺したんかー?」
「ちゃうわ!今消防車走ってるやろ。あれオレや。」
「何したんや?言うてみや。」
「花筐公園の上の方でタバコ吸うてたんや。ほんで吸い殻消さんと捨てて帰ったら公園燃えてもた。」
「あほかーオメー!どーするんじゃ!!」
「今から自主してくる。」
「あー?やめとけや。黙ってれば分からんげ。」
「ほやろか。誰にも言わんといてくれるか?」
「おー、言わんぞ。3人くらいしか。」
「ほんなら安心や。頼むでー。ところでタバコ1本もらえるか?」

粟田部「より処」

時は流れて・・・

去年近所の山ちゃんと「より処」でメシ食ってうだうだと喋っていると
「昔なー、花筐公園が火事になってなー。あれ、俺の仕業ってことになってるんや。けど俺は行ってねーし、やってねーんじゃ。真犯人て誰なんやろ。」
と山ちゃんが言い出した。
オレは深く考えもせずに
「あー、あれは矢部がやったんや。火ぃ点けたあとにオレんち来て泣いてたわ。」
「なにゅー!矢部さんかー!ほやったんかー。俺ずーっと濡れ衣着せられたまんま生きてきたげー。」
「まあ、もう時効じゃ。許してやれや。」
「・・・。・・・。・・・。ぅん・・・。」

バラしたことをミッチーに言ってみた

「公園の放火事件のこと、山ちゃんにバラしたぞ。」
「なんで言うんじゃ!言わんて言ったげー。」
「うるへーわ。あいつずーっと犯人にされて可哀そうやろが。もーいーげ。」
「まーいーけど・・・。」

ミッチーは今は・・・

タバコを吸わない。俺にタバコをやめろと説教を垂れる。

黙れ!オレの勝手じゃ

続く・・・

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