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何があなたを突き動かすのか

「ライターと名乗った日からライター」とは、元『週刊SPA!』編集長で現Newspicks執行役員の金泉俊介さんから1年半前に聞いた言葉だ。

例えば、noteを書く行為だってライティングだ。noteで自分の思いを綴り、自ら「ライター」と名乗れば、その日からもう立派なライターだ。

私は昔から活字が大好きで、人生の大半を本と共に過ごしてきた。読み物によって新しいことを知れることが楽しいし、読み物にはうまく言い表せないような自分のモヤモヤが書かれてあったりして、そうしたものに出会えた時には心が動かされる。

自分にも書けないだろうか……? 私も書きたい! そんな思いが実はずっと昔からあったのかもしれない。

けれど、読むことと書くことは全くの別物だ。どんなに多くの書物を読んできたとしても、うまい文章が書けるかといったらそうとは限らない。

23歳で結婚して専業主婦になり、9年間3人の子を育てることに専念してきた私は、書く技術なんて一切持ち合わせていなかった。

けれど、私は書きたかった。「ライターです」と胸を張って名乗れるようになりたかった。欲を言うと、ただ自分の思いを書くだけでなく、職業としての「ライター」になりたかった。

どうやったらなれるのか、なんの道筋もわからなかったけれど、noteを書き始めた。

過去のnoteを自分で読むと、顔から火が出そうになるけれど、恥ずかしがって書くのを辞めたら絶対にライターになれない。そう思って、書き続けた。

すると、私が書き続けているのを目にし、プロのライターである栃尾江美さんが「仕事として書いてみる?」と声をかけてくれた。

「やってみたい!!!」と即答した。

そこから1年3ヶ月。何度も「うまく書けない……」という壁にぶつかりながらも、書くことを辞めなかった。今でも、「思ったように書けない……頭の中にあるコレを、どうやって伝えたらいいんだ……」日々そんな思いに向き合わされ、「んんーっ!!!」となっている……。

けれど、「見て、聞いて、心動かされた思いを、書いて伝える」。私は生涯それをし続けたい。

ライティングとは全く関係ない職種で1年間の職歴しかない私が、自らの力で、さらには、好きなことで収入を得るという行為が果たしてできるのか。

全く自信はなかったけれど、「食べていけるくらいのライターになるんだ」。自分に誓ったその思いを手放さなかった。

そして今。本当にありがたいことに、途切れずにご依頼を受けられるようにまでなった。夢みていたあの思いが、もうほとんど叶いかけている。

でも夢は終わらない。一時的にはそうした状態になれたとしても、「食べていけるくらいのライター」であることを維持するのは、生半可なことではない。1日の時間を全てライティングに費やせるとしたって、簡単には成し遂げられないことなのに、3人を育てながら実現させたい。

「仕事も家庭もオールハッピー」だなんてほとんど不可能な試みだという自覚はある。だけれど、私は挑戦し続けたい。

「外で働くことなんて、私にはきっとできない……」長いことそう感じてきた自身に、「やってみたらできたよ!!」と伝えたいし、これから大きくなっていく子どもたちに「仕事を辞めて、結婚して、子どもを産んで、育てて、そこからでも好きな仕事につけたよ!」と笑顔で伝えたいから。

「人間は、ある運命に出会う前に自分自身でそれを作っている」という言葉を読んだことがある。それが真実がどうかはわからないけれど、自分に何かしらの思いがなければ、運命がやってきていても気づけなかっただろう。

一度手放したキャリアというものを、好きな道で取り戻して持続させたい。そんな思いで私は今日も書き続ける。

ライターとしての私を育ててくれた恩師の一人である佐渡島さんのnoteに触発されて書きました。

私は人の人生を聞くのが大好きで、聞くと「なんて面白いんだろう!」と思うから、「聞き手・執筆者」であるこの仕事が好きなのかもしれません。

コメントでもTwitterでも会った時でも、是非あなたの人生も聞かせてください!!

書けども書けども満足いく文章とは程遠く、凹みそうになりますが、お読みいただけたことが何よりも嬉しいです(;;)