「変わらないでいることの大変さ」安室さんの引退に感じたこと


9月16日で引退する安室奈美恵さん。今日が最後のステージだったそうです。地元沖縄では、そんな安室さんに感謝の気持ちで、バスや飛行機、街の看板など、ところどころに安室さんが溢れていたそう。

私は6月に行われた東京ドームでの講演のチケットを、幸運にも当てられて、安室さんライブを観戦しに行くことが出来ました。私は現在32歳で、まさにアムラー世代です。私が小学生の頃に安室さんがデビューし、彼女が出ていた「夜もヒッパレ」を毎週楽しみにし、友達と教室や公園で安室さんの歌を唄って踊ったり、今でも当時の歌は諳んじて歌えるくらいです。

ドームでの講演は、ステージからは遠い2階席で、米粒のように小さくしか観られなかったけど、あの3時間はすごく濃密で、講演中涙が止まらなかった。

25年間もの間、第一線で歌手生活を送り続けていた安室さん。25年前から全然変わらないで、今も完璧に踊って歌って、最上のパフォーマンスをされていました。

そんな姿を観て、「変わらないでいることって、どれだけ大変なことだろうか」という思いが止まりませんでした。

人は、自分というものは、どこまでも同じなようで、昨日とまるっきり同じだなんてことはありえなくて、日々変わりゆく生き物です。
例えどこにも出かけなくて、誰とも会わなくて、何も見ないし聞かない日々だったとしても、それでも例えば、昨日と同じものを食べたら、少し感じ方は違ったりしているだろうし、ましてや大抵の人は何かを見たり聞いたりして過ごしているから、自身が意識していなくてもそれらに何かしら影響を受けていて、昨日までと全く同じでは無い気がします。

安室さんは、ものすごくプロ意識が高い方で、25年前と変わらないパフォーマンスを出し続けたい、そんな思いを抱いている方のように感じます。一ファンの心理としては、踊らなくてもいいし、高音が出なくなってもいいから、いつまででも見続けたい、聞き続けたい、そんな思いでいます。けど、そんなファン達の声が沢山届いているとしても、安室さんご自身が「変わらないパフォーマンスを提供したい」という思いが強かったのでしょうか。もしかしたら、もう疲れたということなのかもしれないし、ご本人の思いは私達には分かりません。

けれど、「変わらないで在り続けることの大変さ」それを期待される大変さはものすごく想像がつきます。

最後に「本当にありがとうございました。ステージは私の居場所でした!」と仰っていた安室さん。
もうこれからはステージの上での彼女を見ることは出来ないのはすごく悲しいし淋しいけれど、安室さんにとって居心地のいい場所で、居心地のいい時間を過ごしてくれていたら、それがファンにとって一番嬉しいことなのかもしれないな。

沢山の歌を、沢山の時を、沢山の思いを、25年間届け続けてくれたことに心の底から感謝して。
本当に本当にありがとうございました!昔も今もこれからも、ずっとずっと大好きです。

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書けども書けども満足いく文章とは程遠く、凹みそうになりますが、お読みいただけたことが何よりも嬉しいです(;;)