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生の話、性の話 ①

金曜日のこと。学校から帰宅して漢字の宿題をしていた次男が、ふと言った。
「あー、ママ、宿題。おれがお腹の中にいた時の話、聞いてくるんやって。ママが書いてもいいんやって。
ママ書いといてー」
ん?え、きみがお腹にいた時の話?いいよー。

って、ママが書いといてってどういうこと?きみの宿題やろ?
「ママが話しておれが聞いて書いてもいいけど、お家の人が書いてもいいって言ってた!」


連絡帳を見てみるが、そこにはせいかつプ(リント)「ききとり」としか書いてない。
ランドセルから引っ張りだしてきたプリントを読むと、〝こんなに成長したね〟とある。名前の由来や生まれた時の様子など、少しずつ家の人から聞き取りをして、自分の成長をまとめる学習らしい。
(アプリから学年便りを開いてみると、お家の方にお願い、と確かにその旨が書いてあった。お便りが紙でなくなって内容が頭に残っていない。いいような悪いような)
どれどれ。そう言うことなら本腰を入れてやりましょう!と、昔の次男が生まれた頃の五年日記を引っ張り出してきた。が、次男の顔には「これはやく終わってはやく遊びたい」と書いてある。
結局その日は諦めて、次の日にゆっくり取り組むことにした。



夫にも宿題のことを話した。
「赤ちゃんの時って‥○○じなんはよく寝てたよなぁ」
私も同じ印象。母乳の飲みが弱く頻繁にミルクを作っていた長男の時と比べ、次男は生まれた時からよくおっぱいを飲み、そしてよく眠り、起きている時もだいたいいつも笑っている手のかからない赤ちゃんだった。
絶賛構ってちゃん期の2歳児長男に手がかかっている間も、一人でニコニコ機嫌よくしている時間が長かったので、「頭の形がぜっぺきだ」と義母が心配してドーナツ枕を買ってきた。
(長男の時は義母に言われるままに向きを変えて気をつけていたのに、次男は放ったらかしで絶壁にしてしまっていたことを、当時は反省していたが、この宿題が出るまでそんなことも忘れていた。)



土曜日の夜。さぁ、いつの頃の話が聞きたいの?一歳?二歳??何でもどうぞ!
「生まれる前」
え、そこから?どこから??
日記を読み返すにも膨大な量なので、妊娠中のことを母子手帳の記述から抜き出した。
【ママはつわりでした。つわりがなくなるとママはごはんを食べすぎて体重がふえて先生にちゅういされました。】と言うと次男は笑った。
【夜、おなかをボンボンけっていました。】と言うと嬉しそうにしていた。

宿題はその日では終わらず、次男の集中が切れたので日曜日に持ち越しとなった。
B4プリントに表・裏。書く内容には困らないが日記の内容全て書く訳にもいかない。私がピックアップしたエピソードを次男に選んで書いてもらった。
離乳食は何でも食べたこと、アンパンマンが好きだったこと、長男がトイトレで苦戦中なのに、次男がお兄ちゃんのマネをして便座に座るうちに先にトイレ成功しそうだったこと。そして、
「ママ、オレが赤ちゃんの時、うさぎに噛まれて救急車乗ったんやでなぁ」
ギク。

そうなのである。遊園地の動物触れ合いコーナーで、まだ二歳になってなかった次男はうさぎに指をかじられそうになった。
長男と夫が二人餌やり体験をしていた時、私は写真を撮るのに気を取られていてベビーカーの次男がうさぎの柵に手を伸ばしているのに気がつかず。うさぎさんを見ようと柵を握った次男の指を、餌をくれると思ったのか、ガブ。
次男の泣く声で事態に気がついた。

次男は何も悪くない。うさぎさんも悪くない。悪いのは目を離した私である。傷は浅かったが、まだ赤ちゃんだし、日曜日だったので念のため救急で診てもらおうと、119をお願いした。
次男が幼稚園児の頃大好きで大事にしていたトミカの働く車、赤と白の救急車に、彼は一歳9ヶ月で乗っていた。もちろん彼は覚えていないが、そのエピソードが強烈すぎたので一度話しただけで覚えてしまい、「ママ、おれ赤ちゃんの時救急車乗ったんやでなぁ、うさぎに噛まれて。」と時々思い出して言ってくる。ごめん。ほんとごめん。


そのエピソードもちゃんと宿題の中に入れられた。
そのくせ、次男はプリントをランドセルに入れるのを忘れて置いていきかけた。おいおい、ちゃんと持っていってください。


実は、この数日後、長男からも命にまつわる質問があった。
ずばり、性のこと。

そのことについても書きたいのだが、長くなってしまった(あと書くのにすごく悩んで時間がかかってます‥)ので、次回に続きます‥。



やっと続きを書きました。


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