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気づくこと。

週末は怪しい?大人の集いを開催しておりました。「ねんきん」のあつまりと言えば、後期高齢者の集いのようですが、その域(年齢)にすでに足を突っ込んだ方も、まだその域に達してない方にもご参加いただき、美しいミクロの世界のドアを開け、一歩踏み込むことに成功いたしました。

粘菌テラリウムを作成中。

ここ最近、すっかり魅力に取りつかれてしまった「粘菌」いわゆる「変形菌」の勉強会。決して、研究者を目指すわけではないので、変形菌って何?というさわりの部分の勉強会を楽しく開催です。イベント名は「粘ずれば見える変形菌の世界」。その研究を50年されている先生をお呼びし2日間にわたり楽しませていただきました。そのイベントの様子はまた改めて報告としてアップします。

私の事務机が急遽、研究施設に・・。

ここで粘菌について詳しく説明はしませんが、私たちの身の回りには色々な世界があります。ただ景色としてスルーしているものもたくさんあるのでしょうが「あ、これはなんだろう?」と気づく。そして、それが何だろうか?という疑問ができたときに、それを知るためにお客さんを巻き込んでするのが寿庵のイベントや勉強会になります。

プレパラートに胞子を置き、分厚い専門書と照らし合わせて同定作業中。

寿庵のお客さんは登山をするために来る方が大多数。でも中には、季節の花に会いに来た、虫を見に来た、鳥を見に来た。という方がいます。もともとは、そういったみなさんも登山が導入部分なのでしょうが、そこにあらゆる疑問や興味が増え、山だけが目的ではなく、「山にある花」だったり、「山にいる鳥」だったりプラスアルファを求めるようになります。

採取してきた変形菌を見る。

花というものに気づき、そこに目線が移ったり、鳥の存在に気づき、そこへ興味が移る。写真撮影でも同じですね。最初はきれいな風景写真、でもそのうちその中に映る花や鳥たちに気づき、興味が移る。撮影することで、今まであいまいに見てきた、花の細部だったり、鳥の羽の色合いだったり、デティールに気づくことができる。

みなさんがいろんなことに気づき、知りたいという欲求を満たすため、足しげく大山に通ってくる。最初はそのことに「気づき」、そして「学ぶ」ことを求めるようになります。

与えられることや教えてもらうことだけではなく、自分が気づくってことは大事。山を歩いていて、なんでそうなってるのだろうか?とか、あ、こんなところにこんなものがある?という気づき。

今まで見落としていたいろんなものが見えてくる。学ぶことによってその疑問が晴れたとき、急に霞が取れて、見通しが良くなるようなすがすがしさがあります。今回の勉強会は今まで気にも留めてなかった足元のミクロの世界のこと。もちろん、まだ一歩入っただけであれこれ聞かれたって全くわからないのですが、でも、その存在に気づいたことで、その世界を極めている人に出会うことができた。そんな先生の研究の集大成を見せてもらうことができ、そして先生の人生についても深く感じ入ることができた貴重な会になりました。

今回発見のキララホコリ。写真はTさんより。

私なんて、ただ楽しいことをしてるだけなんだけど、でも、いろんなことに気づき、気づかされ、ミクロ(小さい)の世界に入り込むことができた。そして、壮大なマクロ(大きい)な世界を顕微鏡やルーペや映像の中でみることができとても充実した2日間を皆さんと過ごせました。

それにしても、なんかすごい世界だった。なんか細かい部分はまだまだよくわからないのだけど、この感動をもっと多くの人に知ってほしいって思う。なので、また春になったら、再度この企画を練り直し開催したいって思っています。

そいうことで、みなさん、ぜひともお付き合いくださいね。

寿庵のHPはこちらをクリック!


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