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「犬も歩けば...」的なトライ

(写真は散歩中に手頃な棒を見つけて両前足ではさんでガシガシしているうちの犬です)

■はじめに

ちょっとしたきっかけがあって、自分が約 2 年くらい前に見た映画のブログを見返しました。
加代ちゃんの背中は誰が押したのか?

久しぶりに読んで、ちょっと照れる感じもするのと同時に、よっぽど映画の印象が強かったんだなあと、当時の思いが蘇えってきました。「すごくいい映画!」と思う一方で、なんかモヤモヤするというのも同時にあって、北九州からの帰り道、運転しながら考え、そのまま数日間ずっと考えていたのを思いだします。このように印象が強い映画でしたが、実はこの映画を見るキッカケは偶然であり、「犬も歩けば…」的な感じの出会いでした。事前に期待していたわけではないので、余計印象に残っているのでしょう。

■出会い

『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』は北九州映画サークル協議会という自主上映で見ました。本当に見たかったのは、11月例会の『愛と法』でした。たしか、2019年の9月頃だったと思いますが、Web上のニュースに監督のインタビューが掲載されました。記事の内容ははっきりとは覚えていませんが、「見えないものをうまく可視化した」というようなことが書いてあって、見てみたいと思ったのでした。

もうその頃にはシステム1/2というのは自分の中で当たり前の概念になっていて、さらにシステム1/2の定義を拡張して、文化や風習といった定義しにくい言葉を使わずに考えはじめており、「社会にある、見えないけどやっかいなもの」をあぶりだしたいと思いっていました。

ぜひ見たいと思い、調べてみましたが近くでは上映されていませんでした。それで、いろいろ探していると、日程的には少し先(11月)だけど北九州映画サークル協議会でやるというのを知りました。以下が例会の案内ページです。
2019年11月例会『愛と法』予告編とあらすじ

ただ、私は福岡市に住んでおり、北九州市にあるイオン戸畑までは高速を使わずにいくと、二時間弱くらいかかりそうです。一本の映画を見るためだけに行くので、できれば高速代(都市高速とあわせて片道2千円くらい)は使いたくない一方で、映画の開始には余裕を持って着きたいところです。また、自主上映というのは初めてで雰囲気もよく分からないので、一度練習としてそれより前の例会に行ってみようと思いました。その時点では、9月例会の志乃ちゃんと10月例会の『ガンジスに還る』という二つの選択肢があったのですが、仮に間にあわなかったりして、もう1回練習したい場合にも選択肢があるということで、より早い9月のほうを選びました。

■ムダ足かもしれないけど…

予告編からするとこの映画(志乃ちゃん)もマイノリティを対象にしていて、その意味である程度の興味はありましが、移動だけで往復4時間近くかけていて、しかも、その映画自体が見たいわけではないというわけで、かなり無駄な感じもします。

このようなムダとも思える行動の背景には、もともと「個人の能力には限界があって、色んな意味での出会いが大事で、ある程度無駄かもしれないけど、いろんなことをやってみよう、出会ってみよう」というのがあるような気がします。全てにおいて無駄ばかりをしているというわけではなく、なんらかの基準があるんだと思うのですが、予告編で何か感じるものがあったのかもしれません。

もちろん、予告編で感じた期待がはずれて、本当に無駄になるかもしれませんが、それでもその時点では悪い評価はしないようにしています。その時点では無駄と思っていても、何かのキッカケで別の何かとつながることもあるかもしれません。このような考え方は、心に余裕がないとできないことで、いつもできるわけでもないのですが。しかし、こういう心構えのおかげで、こんな良い出会いがでたのは非常によかったです。

別のエントリですが、言いたいことはこちらのエントリとも共通しているように思います。
まんじゅうは一つ目から!
これは、「評価しない」という観点で、ブレスト等のアイデア出しにも共通するものでもありますが、一方で、評価はかなり自動的に起こるので止めるのは難しいことでもあります。


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