見出し画像

「好きな仕事」よりも「嫌いじゃない仕事」をする方がいいのではないか

実は二十代の頃ずっと会社が嫌いでした。

特に大学卒業後に新卒で入った会社が超ブラックで、しかしちょうど就職氷河期だったので大学で専攻していた英語の仕事など見つかるわけもなく、文系の自分を雇ってくれるのは人手の足りないIT業界くらいしかなかったのでした。

仕事はきつく、朝から晩まで働き、企業カルチャーとして体育会系だったのが自分の性格にはまるであわず、しょっちゅう胃を壊していました。

特にわたしはあの会社特有の「女性社員でつるんで昼ご飯を食べる」というのや「最後まで会社に残って残業している人がエライ」という概念、そして絶対参加の飲み会や社員旅行がどうしてもしんどかったのだった。

そのせいで「自分は働くことが嫌いなのだ」と長年思い込んでいて、結婚したのを機にホイホイと専業主婦になったのです。「結婚して子供を作ってお母さんとしてこれからは暮らしていくのだ!」と思っていたのに、子供、なんとできなかったんですよねぇ。

月日は流れ、四十を超え、もう子供はさすがにできないようだというのを精神的に納得した頃から「じゃあまあ、そろそろ働きますかね」と考え始めて、そのときに初めて「自分の嫌なことをしなくていい仕事はなんだろう」って考えたのです。

とにかく人とあまり社交しなくていい、強制的にパーティとか飲み会とか行かなくてもいい、そして自分の休みたい時に休める仕事がいいな。

と思って、買い物代行の仕事を始めてみたらこれが自分にびっくりするくらい合っていたのでした。自分で言うのもなんだけど、わたしは仕事が早いし、けっこう正確だと思っています(他のアメリカ人がけっこう大雑把なのはあるかもしれない)。お客さんからの評価も割と高い。

そうか、わたしは「働くこと」が嫌いだったのではなくて「自分のやりたくないことをやらないといけない仕事」が嫌いだったのだな。ということに気が付くのにずいぶんと長い時間がかかってしまいました。

よく就職活動のときに「自分がやりたいことは」みたいな自己分析をさせられるけど、それよりもわたしは「自分がどうしてもやりたくないことは何か」をよくよく考えて、それを徹底的に排除して残った中から「それなりに嫌いじゃない仕事」を選んで、たんたんと仕事をする方が長期的に見て、精神的にはよいのではないかと最近思うのでした。

だって一日の中で仕事をしている時間ってけっこう長いじゃん。それが嫌いなことだと苦痛でしょうがないじゃん。だったら、自分があまり特に努力しないでも割とすんなりできることを仕事にした方がラクだし、続きやすいのではないかと思う、という話でした。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

いただいたサポートは我が家の4匹のうさぎのお野菜代に充てさせていただきます(*'▽') むしゃむしゃー!