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稀勢の里引退

横綱、稀勢の里関が引退した。応援していた力士の一人だ。積極的にキャラクターを売り出し、メディアに多く出演する力士が多いなかで、そのようなものを嫌い、どこかぶっきらぼうな表情で相撲だけをとる。その姿が良い意味で異質で際立っていた。そして、何よりも強かった。

横綱というものは、0か100という極めて過酷な仕事である。強いと同義語の横綱は、強くあり続けるか、そうでないのならば身を引くしかないのである。怪我などの影響もあり、強くあり続けることができず、今回身を引いた稀勢の里であったがあの照ノ富士を破った相撲は、まさに横綱の強さであった。いまでも、心のなかでは横綱の強さが思い出される。稀勢の里は横綱であったのだ。

「相撲人生に一片の食いなし」。稀勢の里が涙ぐみながら引退会見で語った言葉。道を究めたものの最後はどこか清々しさにも似た雰囲気に包まれていた。まずは背負っていた大きなものをすべて下ろして、ゆっくりと養生して欲しいと考えるのである。

稀勢の里関、お疲れさまでした。感動をありがとうございました。

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