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思い描いていた景色



再会


火曜日に僕が大尊敬する先輩 (Kai Yamagami, Class of 2021) がISAKを訪れてくれた。かいはISAKにツリーハウスを作った先輩で、「自然と人間の調和」を追求している、森大好き・好奇心旺盛な人。入学前からISAKのSNSでよく見ていたので、すれ違いで入学したが、かいは僕の憧れだった。

それから夏休みのISAKレジェンダリー先輩巡りの一環で初めて会ってから、最後に会ったのは、ちょうど1ヶ月前、夜の代々木公園で僕が今年ISAKでやりたいこと、かいが研究テーマについて話したことを覚えている。

その後も勉強会でオンラインで顔を合わせ、話したりしたが、久しぶりに会うと、心から湧き出る喜びに駆られる。

ISAKの事務所にたっているかいに走りよって、思い切りをハグをした。

嬉しい、とても嬉しい

かいと話す

それからKACに座って、2人で話をした。かいの底が尽きないような考えの深さが大好きな僕は、いつもかいに問いを投げかけては、考えを積み上げていくような会話をしている。

「以下の3つから話したい問いを選んで」

  1. ISAKで茶色のしまうま (目がキラキラしている = 好きなことを追求している) 達を増やすにはどうしたら良いのだろうか?

  2. ISAKの色が軽井沢という街の色に含まれて、軽井沢という街の色がISAKの色に含まれるには、どうすれば良いのか?(軽井沢とISAK間のつながりはどのようにしたら深められるのだろうか?

  3. 忘れてしまった・・・

かいが選んだのは、問1、茶色のしまうまを増やすには「Sir Modelを使ってIAとか書いてみたら面白いんじゃないかなぁ」とボソリと呟く。

「SIRモデルは、感染症の短期的な流行過程を決定論的に記述する古典的なモデル方程式である。名称はモデルが対象とする、感受性保持者、感染者、免疫保持者の頭文字にちなむ。」(Wikipedia)

Sir Modelという数式を使って、感染しうる人と、感染した人に注目して、茶色のしまうまという病気をどのように感染させ、どのように感染状態を保つのか、調べてみたら面白いのではないか?ということである。

ISAKを活性化するには、どうしたら良いのか?と様々なアプローチを今まで考えてきたけど、数学からアプローチできるというのはとても興味深い。
「なにそれ、めちゃくちゃ面白そう!」と思わず叫んだ。
また、最近勉強がつまらない僕に響いている先輩のアドバイス「日々の問いと通じる学問を学んでみれば面白いと思うよ」の実践先を見つけたことに興奮している。

そんなこんなで2人で盛り上がっていると、後輩たちも入ってきて、話していると夕食の時間になったので、カフェテリア (食堂) に移動。

思い描いていた景色が目の前に広がっていた

かいが来る前日に新たに入学したG10 (高一) たちに「レジェンド先輩が来るから一緒にご飯食べない?」と誘いをかけていたのだが、さらに声をかけて、定員4人の机に、10人近くで座って、かいを囲む。

「今日僕はみんなにISAKのレジェンダリー先輩に会ってほしかった。まさに茶色のしまうまのようで描かれているISAK生のように、目を輝かせている人に」とかいの紹介を皮切りに、最近の口癖の「みんなには是非茶色のしまうまになってほしい」と僕はかたりかける。

そうすると自然と机に座っているそれぞれが「ISAK愛」と「ISAKに来た理由」を話し、呼応し始めた。

「夢を探しに来た、面白い人に出会いきた」
「月に石を投げるつもりで受けたら、合格しちゃった」
「かい先輩みたいになりたい」
などと様々な思いと声が飛び交う。

気づいたら、ふと心が熱くなって、揺れていた。
「なぜ才能ある同級生と先輩たちは夢を語ることは辞めたのだろうか?」、「ISAKの食堂でご飯を食べながら、才能あふれる後輩、先輩とともにそれぞれのパッションについて語り合いたい!」と思ったのがきっかけで、G10 (高一) の時に学校を変革することを決意した。そして、強権をふるう先生とバチバチに睨み合って、隠蔽工作を行う校長と戦った。

その道のりは、険しわくてではものすごくダメージを負った。

凹んで、もう諦めようかと何度も思ったけど、その度に親友と先輩たちの「暖にしかできない」という言葉に背中を後押しされて戦った。

そのおかげで去年からISAKも心機一転し、Leadership Programeも新たに設計しなおされ、Malcolmという素晴らしい校長先生が就任した。

早々一年、「先生の権力に怯えて過ごす」環境から、「生徒のやりたいことを全力でサポートする」環境にISAKは生まれ変わった。

そして、「今僕は素敵な後輩と、尊敬する先輩に囲まれ、夢を語り合っている。」

何度も何度も「ISAKで思い描いた景色」が目の前に広っていて、感慨深さでいっぱいになった。

「あぁ、あの時に傷を負い続けても屈せず戦かったことは、無駄じゃなかった」と心から言葉が漏れた。

2023年8月15日、新たに心に大切にしまった大切な思い出ができた。
残りアイザック生活も9ヶ月、僕は後何度、心が打たれる景色を観れるのだろうか

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