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プロレスラーの仕事を言語化できた方がいい理由

noteを始めてはや半年。
おかげさまでハクを3週間に1度程度でシャンプーに連れて行って、私が地方巡業の時にはペットホテルに泊められる程度には稼がせてもらってます。
思ってるよりかかるのよハク代。
つまりはnote民の皆様にハクを育ててもらってると言っても過言ではないです。
今後ともハクを一緒に育てていこうではありませんか!
いや、ホントありがとうございます。
頑張って色々書きます。

てなわけで、ちょっとした実験です。
今日の特別編は、直接はプロレスに関係ないことを書こうと思います。
タイトルの通り、仕事の言語化についてです。
今までの記事では現役プロレスラーという強みを利用してプロレスについて語ってきたのですが、現役プロレスラーがプロレスではないことを語った場合興味を持ってもらうことができるのか、そういう実験記事になります。
とはいえ、私は実際にプロレスラーを名乗らせてもらっているので例題というか、体験はプロレスを用います。
なので、今回皆さんの目に興味深く写るかは未知数です。
無料部分では仕事を言語化するメリットを説明し、有料部分では言語化のちょっとしたコツを書きたいと思っております。

まず、そもそも私なんて身体能力の著しく低いイロモノのプロレスラーがなぜ20年を超える年月この業界に生き残れているかというと。

大きな要素は運です。

運が良かっただけ。
ただ、それだと納得できる説明ができないので言語化しますね。
別の理由を探した時に気づいたのがその「言語化能力」なんです。
他のプロレスラーに比べて言語化する能力があったのかなーなんて。
これ、気づいたのは最近です。

厳密に言うと、文章力ではないんですよ。
よく皆様文章力をほめてくれるんだけども。
私、文章力自体は普通の人よりかはある方だと思うけど、そこまで優れているとは自分では思ってないんです。
まあ「文章力とはなんぞや」は、プロレスラーの「強さとはなんぞや」に通じるものがあるんで一概には答えは無いんですけどね。
私が決して強いプロレスラーではないのと同様、文章力もそこまで高くないんです。
普通よりはあるという程度。
ただ、言語化能力はそこそこあるのかな、と最近思うようになりました。

文章力と言語化能力、何が違うんだ?
と言われますと、ただの言葉遊びなんで違いは無いと言えば無いんですけども。
私の中で文章力とは、物事を掘り下げて述べる能力ですかね。
例えば、
「吾輩は猫である。名前はまだない」
は文章力が成せる文なんです。そこから人間の生活を猫視点で語る。
でも、
「人間に拾われた捨て猫がいる」
が言語化。見えてるものを文字にするっていう。

私は言語化が得意なんだと思います。
そしてそれは、プロレスラーとしてもそうなんだろうな、と。
ちょっと自画自賛になるんですけども、私がリングでヤっていること自体は誰でもできるんですよ。
言い換えると、誰でも真似はできる。
そういう意味で私のことを
「大したこともできないのにプロレスラー名乗りやがって」
って思って嫌ってる人は多いと思います。
それはそれでいいんです。
ただ、私が長年生き残れたのは「言語化できたから」なんですよね。

実況・解説ってどのスポーツ中継にもあるじゃないですか。
結局あれが言語化なんですよ。
今起こっていることを言葉で伝えるわけですから。
厳密に言うと、実況は今起こっていることを伝えるという意味で言語化。
解説はなぜそれが起こったか、どういう背景で起こったかを掘り下げるという意味で文章力、と言い換えることもできますね。
それを見ている人がセルフでできるように私は心掛けているんです。

ちょっとテクニカルなことを述べますね。
試合中に、私は対戦相手の唇を狙います。
なぜかというと、そういうファイトスタイルだからです。
ではなぜそのファイトスタイルを選んだかについては、話が長くなるので今回は触れません。
ここは「そういう人なんだ」という理解で読み進めてもらえれば、と。

ともかく私、試合中に唇を奪おうとします。そういう奴なんです。
で、その際「今唇を狙っても相手に防がれるな」とわかってても狙う時があるんです。

なぜか。

「私が唇を狙っていることを見ている人に伝えたいから」です。
たとえ失敗しても。
むしろ相手に対して「ここは防いでほしい」と思いながら狙ってる時すらある。
すると、相手は唇を警戒します。
そうすることで、今度は違う技を狙えます。

プロレスでは、多くの場合最初から必殺技が決まりにくいです。
それには色んな理由があるのですが、大きな理由としては相手が警戒しているからです。
その警戒をどのように崩していくか、がプロレスの駆け引きなわけです。

私のプロレスにもそういったロジックは存在します。
むしろ「唇を奪う」という見た目のインパクトの強い技をどれだけ最大化できるか、考えて試合をしています。
思い通りにならないことの方が多いんですけどね。
で、最終的に唇を奪うことに成功したとしましょう。
その時に
「ずっと狙っていた唇を、紆余曲折あって奪うことができた」
と見ている人に思ってもらうことができるよう、失敗の布石を置いているケースだってあるのです。

これが私の言う言語化です。

同じ「唇を奪う」という行為に、意味をつけてそれを見ている人に伝える。
ただ技を出すだけでは、フィジカル強い人や華のある人には勝てないので。
お客さんに脳内で実況できるような試合を心がけているんです。
簡単に言うと、「わかりやすい試合」とも言いますね。
技もわかりやすいものをチョイスしますし、味付けもなるべくわかりやすくするように心がけています。

つまり言語化とは、「わかりやすくする能力」だとも言えます。
…たったこれだけを言うがためにこれだけ長く説明しなきゃいけないんで、結果的に私の言語化能力も大したことないんじゃ、とも思う自分もいますが。
とにかく、私が思う私の長所は「わかりやすい」ということで、それは技やキャラクターだけでなく調理方法も心がけているんですよって話ですね。
それでここまで何とか生き延びてきたんです。
今回の記事タイトル
「プロレスラーの仕事を言語化できた方がいい理由」
の私なりの答えとしては
「言語化できた方が他との違いを強調できるから」
になるでしょうか。
「見て察してくれ」だけでは察してくれないことの方が多いんですよ世の中は。
なので、もういっそ自分が言語化してあげた方が見る方も受け取りやすい。
映像におけるテロップはあった方が伝わりやすいですよね。
要はそういうことなんです。

で、ここからです。
この能力が必要なのってプロレスだけじゃないと思うんです。
生きてる中で他人に説明する機会って、いっぱいあるじゃないですか。
正直、テクニックに関してはその業種や立場ごとに違うんで私にはわからない。
ただ、何を心がければいいかっていうメンタル面は共通なはずなので、それを有料部分では紹介しようかと思っております。

あ、大丈夫です。
もちろん有料である以上私の手の内はある程度晒すんですが、企業秘密はそれとは別にあってそちらは晒さないので。
ただ、知っていると知らないでは差はできると思います。
生きる中でマストだとは思わないですけど、知ってると「まあ、こんな考え方もあるか」と思えるとは思います。
人生のスパイス…例えるならばトリュフ塩くらいのものでしょうか。
使わないケースの方が多いだろうけど、あったらあったでまあ悪くはないかって意味で。なので、人生のトリュフ塩が欲しい方は以下もお読みください。
そんなに長くないです。

私が思う言語化ってね、心がけとしてはそんな難しくは無いんですよ。
幽体離脱みたいな話なんです。
まず、自分が物事に対して思うことがあるじゃないですか。
例えば「引き抜きはよくない」という。
あ、他意はありません。一般論です。


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