うつ病でもゲームがしたい!について

10年以上前、精神疾患を発病しこれまで好きだった趣味ができなくなりました。

特に急性期は趣味とかそれどころではなかった。
回復期に入り、趣味を再開したほうが闘病にいいと目にし、トライするようになりました。

ところがとにかく内容(特にシナリオ)が目に入らない。漢字も読めないし、考えがまとまらない。それでも泣きながらしがみついていました。それ以外できることが少なすぎるし、一日24時間を症状に塗りつぶされるのだけは苦しくてたまりませんでしたから。

本稿はうつ症状に悩む人向けに、どうしたら好きだったことを取り戻せるのかその手法の一端を伝えたいと思います。

基本のキ:飯食って薬飲んでクソして寝ろ。飽きるくらい寝ろ。

時間がたつことでしか解決できないことがいっぱいあります。すぐに良くなりたい…よくわかりますが、すごく残念ですが、無理です。
じゃあどれくらい回復したら好きなことにトライしていいのか…これも残念ながら答えがありません。(というか今まであった精神科医は一人も知らなかった)
何度もトライしてだめで悔しくて、一か月くらいたってトライして少しうまくいったような、うまくいっていないような…?そしてまた一か月立て繰り返して…そういうプロセスを経るしかないのです。
その悔しさを飲み込んでください。
何度もバッターボックスに立ってバットを振ることでしかよくならないのです。
この話についてはまた後日詳しくしたいと思います。

基本のホ:体力ゲージ概念を理解する

ゲームをしたことのある人なら体力ゲージの概念はわかると思います。
最大体力を10として、現在HPは5とします。
あなたがやりたいゲームが例えば3本あるとして、それぞれの要求HPはそれぞれ[4,5,6]とします。
この時、体力6を要求するゲームはできませんよね?(疲労でつぶれる)
となると対象となるゲームは[4,5]の二本となります。
もちろん現在HPが3しかなければどれもできないのは仕方ない。
この対象は「ゲーム」という主語に限りません。
自分はこの対象に
"ソシャゲ、漫画、映画、音楽、散歩、日光浴、プラモデル、筋トレ、掃除、勉強、ストレッチ、歯磨き、風呂、食事管理"などしたいこと、しなければならないことを全部ぶち込んでいます。

もちろん生活していくうえでやらなければならないタスクっていうのはあります。
優先度をつければ、しなければならないこと>>したいことっていうのは明確だと思われるかもしれません。
ところがうつ病ってのはそうはいかない。
タスクの種類、その時の体調によってタスクの軽重ってのはすごく変動するからです。
自分は掃除はできるけど筋トレや散歩が嫌でたまらない時、風呂が楽に入れるけどストレッチを遠慮したい時などいろいろあります。
自分の特性を理解して、それぞれのタスクをHP0~10の間でプロットする癖をつけてください。

そしてHPが足りないと思うときは素直に寝ること。
やりたいことをやるためには体力管理をする必要があるのです。
やらなければならない憂鬱なことはHP10のMAX近く消費することもあります。(自分は役所への書類提出だとか人に電話するのとかがこれに含まれます)

基本のン:タスクを一週間、一か月などの長期で日伸びさせ、タスクを分割することを覚える

例えばあなたの部屋が5年掃除していない部屋だとします。
「掃除しなきゃ、掃除しなきゃ、こんな簡単なことなのに動き出せない自分はダメだ…」と一日中自分を責めていたとします。
まず、基本の"キホ”の通り体力をためてください。
そして確認したいのですが、あなたは、「家の隅から隅まで一日で一斉に全部あれもこれも片付けないといけない、気が済まない」と思っていませんか?
自分は完璧主義でこのパターンでした。

今、ためた体力であなたは濡れた雑巾を手にしたとします。そこでそのぞうきんを床に落として雑巾一枚分の面積だけ拭いたとする。
どうでしょう。その場所以外は確かに何年も汚れた面積が広がっているかもしれませんが、あなたが拭いたその面積だけは0秒前の非常にきれいなままです。

さて、ここであなたが疲れで倒れこんでしまったとします。
一か月後まで掃除できないかもしれません。
でも、次に掃除するときはおんなじところを掃除する必要はありません。
掃除した"場所"には「一か月前に掃除した」という記憶が眠っています。
このサイクルを一年繰り返したとします。
それぞれの場所ABCD…には[一か月前、二か月前、三か月前…十二か月前]のきれいな状態があります。
え、十二か月前の場所なんて汚くてしょうがないだろって?
大丈夫、あなたは5年も放置したんです、それに比べれば見違えるようにきれいです。自分をほめちぎってください。何なら好きなお菓子を買いに行ったっていい。

自分をほめるプロセス、自分を認めるプロセスがうつ病の治療には非常に大事です。

ここまでの話をまとめまして、うつ病でも好きなことをするには

  1. まず体力をためる

  2. タスクの軽重と現在の体調を把握する

  3. とにかく分割し、期間を開けて取り組む。(いわゆるスモールステップ)

となります。
参考になりましたら幸いです。

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