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クレームはいう側になると何が大切かがよくわかる(1)

研修講師の仕事を31年続けていますが、担当する研修のテーマやご相談が多いのが「クレーム対応」です。

前職の物流会社では、8年間、クレーム対応に明け暮れていました。対応したクレームや約28,000件を超えます。
しかし、スムーズに対応できたのは4割弱で、こじれて上司に注意を受けたり、始末書を書いた方が多いです。でも、その失敗が研修で役立っています。

クレーム対応の心構えやポイントは、本に書いてあることも他の講師の方が話されていることも、内容に大差はありませし、特に目新しいこともありません。基本は昔も今も同じだと思っています。

でも、誰もやり方が分かっているのに教えられた通りには対応できません。クレーム対応がなぜうまくいかないのでしょうか?
どこで相手に不快な思いや不信感を抱かせてしまうのでしょうか?

うまくいかない原因は、基本となる心構えやポイントに納得して、相手に真摯に向き合い実践できていないことにあります。だから「わかっちゃいるけど出来ない」のです。

わかっていることが出来ているかどうかは、自分がクレームを言う側になって応対してもらうとよくわかります。
ですから一人のユーザーとして、商品やサービスを利用した立場から「これはおかしい!」と思うことがあれば、出来る限りうやむやにせず、問い合わせや相談をするようにしています。

回を分けて、記憶に残る2件クレームについてご紹介します。
1件はとても素晴らしい応対でした。1件は不適切な応対でしたので、厳しい口調になってしまいました。
良い応対、良くない応対はどこが違うのか、皆さまとご一緒に振り返ってみたいと思います。

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