見出し画像

東京都連続昏睡強姦事件公判傍聴記・2024年3月14日(被告人:丸田憲司朗)

2024年3月14日

東京高裁12刑事部

102号法廷

事件番号:令和5年(う)第1427号

罪名:準強制性交等、住居侵入、準強姦、準強制わいせつ、準強制性交等未遂

被告人:丸田憲司朗

裁判長:田村政喜

右陪席裁判官:室橋雅仁

左陪席裁判官:高橋正幸

書記官:風間紀子



15時20分の時点で、17人が法廷前に並ぶ。刑事事件を起こした傍聴人も、並んでいた。15時26分、入廷が許される。大法廷であるため、空席が多かった。21席が着席禁止とされ、ビニールひもで囲われている。この措置は、どのような根拠によるものなのか。

弁護人は、一審とは異なる、髪の後退した丸顔の、初老の男性である。眼鏡をかけている。開廷前、記録を広げ、目を通していた。

検察官側は、衝立で遮られ、誰がどのように座っているか見えない。しかし、被告人質問の声からして、検察官は男性のようだった。また、被害者参加代理人らしき中年女性が、何人か衝立の中へと入っていった。

書記官は、長い茶髪の痩せた40代ぐらいの女性。

被告人は、柔らかい髪を七三分けにしている。痩せており色白。やや顔が膨れているかもしれない。白いマスクをつけている。ノーネクタイの白いワイシャツに、黒いスーツといういで立ち。青いサンダルを履いている。前を向いて入廷する。被告席に座ってからは、少し下を向く。

裁判長は、白髪交じりの髪を七三分けにした初老の男性。右陪席裁判官は真面目そうな中年男性。左陪席裁判官は髪の後退した初老の男性。

15時30分より、丸田憲司朗被告人の控訴審初公判は、開始された。


裁判長『それでは、開廷いたします。丸田さんですね』

被告人『はい』

被告人は、被告席に座ったまま、人定質問に答えることになる。

裁判長『最初に、名前を確認します。名前は』

被告人『丸田憲司朗と申します』

裁判長『生年月日は』

被告人『えー、1990年6月12日です』

裁判長『はい、本籍は』

被告人『えー、本籍地は愛媛県の、南宇和郡の、細かい番地は忘れました』

裁判長『南宇和郡の、(略)』

被告人『はい』

裁判長『住所は』

被告人『解約してしまったので、今は』

裁判長『ない』

被告人『はい』

裁判長『職業は、無職』

被告人『えー、はい、失職してしまいました』

裁判長『審理を行うので、そのまま座っていてください。まず、控訴趣意。弁護人作成の控訴趣意書、控訴趣意補充書、量刑不当の主張について、意見を陳述しますね』

弁護人『はい』

裁判長『書面の陳述に加えて、要旨を、口頭でも述べたいというご希望があるとのことですけども。書面は、裁判所の方も十分に読んでいる。要点、特に言いたいことあれば、そこを10分以内でお話しいただけますか』

弁護人『はい、解りました』

裁判長『それでは、弁護人からどうぞ』

弁護人は、席から冒頭の弁論を始める。


ここから先は

11,607字

¥ 700

よろしければ、サポートお願いします! サポートは、交通費などの、活動費として使わせていただきます!