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私のコナンは16巻から(『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』感想)

子どものころ、初めて買ってもらったコナンの漫画は16巻でした。
なんで16巻だったのかは、おぼろげに覚えていたりいなかったりするのですが、街角の本屋の隅っこにあるコナンのスペースを前で長いことうんうん唸ったすえにキッドコスプレのコナンくんを選んだ記憶だけはわりとはっきり覚えています。
当時は30巻程度の中から悩みに悩み抜いて1冊を選びましたが、今の子どもたちは100巻を超える中から1冊を選ぶんですね……。ものすごい悩みそう……。しかも、どの巻を選ぶかで初推しコナンキャラが変わりそう。
あなたの初コナンはどこから?初推しキャラは誰?っていろんな人に聞いてみたい。

2024年の劇場版に先駆けて公開された「TVシリーズ特別編集版『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』」の予告を見ていて、ふと、私の単行本コナンはこの二人の邂逅から始まったんだったなーなんて懐かしく思い、初めてTVシリーズ特別編集版を劇場に観にいくことにしました。
(TVシリーズ特別編集版は原作やアニメを全て見切れていない人向けのダイジェスト版という認識だったので、わざわざ観に行かなくても良いかな……家で原作全巻読めるし……と思って今まで手を出したことがありませんでした。)

(以下、特別編集版にない原作シーンも含め、ネタバレを気にせず書きます。)

オープニング手前までの、16巻(コナンとキッドの初邂逅;ブラックスター)部分のうち、人物部分だけ新規書き下ろしになっていてびっくりました。
作画の変遷も思いだしながら観られるかなーなんて懐古厨みたいなことを思っていたので、結構衝撃を受けましたし、丸っこい線画のこだま監督時代もかなり好きな身としてはちょっぴり残念でした。
ただ、20巻過ぎたころのアニメならまだしも、16巻あたりだとまだアニメの線が丸っこい時代だったと思うので、新規ファン層からすると受け入れにくい画風ではあるでしょうし、TVシリーズ特別編集版の対象顧客層が原作やアニメを全て見切れていない新規ファン向けであろうことを考えると、納得の采配。

オープニングはまさかの快斗ナレーション。違和感がすごくて吹き出しそうになりつつ、普段の劇場版のコナンくんのときとちょうどいい具合にセリフの尺を合わせた説明に笑いつつ、まじっく快斗の設定を知らない人ちゃんと着いて来れてる……!?とちょっと心配になりつつ。
最後の決め台詞の足を開き、「いつもひとつ!」の指差し部分もキッドでパロディされたら、もうニヤニヤが止まりませんでした。

本編は子どものころに擦り切れるほど見返した話だったので、「懐かじいぃぃぃぃ……!!!」ってもだもだしながら、非常に楽しんで観ました。
高山青子ちゃんとか、林原紅子ちゃんとか、岩居恵子ちゃんとかが、大スクリーンで観られたのは思った以上に良かったです。
特に高山さんボイスの青子、すごく好きです……!「キッドのバカ」を久しぶりに高品質な音響で聞いたら突き刺さった。
(青山先生デビュー作の「ちょっとまってて」のOVAでも高山さんがヒロイン役をやっていますが、こちらもめちゃくちゃキュンキュンするのでご興味のある方はぜひ。)

最後、エンティングテロップで有希子さんや優作さん、盗一さんの名前が出ていて「おや?」と思いましたが、55巻の新一少年の冒険を入れたんですね。まさか田中さんボイスまで聞けるとは思っていなかったので耳が幸せでした。
あのシーン、原作やアニメで観ていないと唐突な印象を受ける人も多いと思いいますが、オープニング前の阿笠博士の「怪盗キッド!」コール直前で、キッドの名付け親のくだりがでてきたら、やはりこの話は差し込みたくなりますよね。わかる。気持ちはすごくわかる。
なんで急にちょびひげキッド?と思った方はまじっく快斗1巻とコナン55巻を読んでいただきたい。
(55巻に出てくるちびっこ新ちゃん蘭ちゃん快斗ちゃんがめちゃくちゃ可愛いのでぜひ……!)

キッド(快斗)とコナン(新一)は、顔の造形が同じ、二人ともダブルフェイスで幼馴染にそのことが打ち明けられていないい……などなど共通点が多い二人ですが、そのあたりの共通点と相違点といったあたりを劇場版公開までにまとめておきたいなーと思っています。

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