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読書日記「小説・捨てていく話」松谷みよ子

むっちゃんは童話や児童文学を読むことがある?私は自分が子どもの頃はあんまり好きじゃなかったんだけど、子どもと図書館に行くようになってからよく読むようになったよ。


昔読んだものも、今改めて読んでみると面白いと感じる部分もちがってきて、それも興味深いことだよね。


少し前に同年代の本好きの人と話していたんだけど、高校生くらいの時に「すごくすてき!」と思って読んでいた本なのに今は受け付けなくなっていたりすることがあるよねって。


あれはどういう現象なのかな?あまりにも思春期がよみがえってくるから気恥ずかしさがあるのかな?それともあの頃と価値観がだいぶ変わったのかな?そんなふうに話してたんだよね。


この本は「モモちゃんとアカネちゃんシリーズ」で有名な、童話作家の松谷みよ子さんの私小説的な本です。童話の方はかわいらしくて平和な家庭に生まれたモモちゃんが愛くるしく成長していくお話なので、よかったらぜひ読んでみてね。


作家さんのエッセイを読むのが好きだからこれも何気なく手にとったのだけど、読み始めたらすごくびっくりした!こんなにドロドロとした感情を抱えている人が、あんなにやさしいお話を書くなんて。


劇団の座長である夫との生活のことが主に書いてあるんだけど、昭和の女性ならではのくるしさが胸に迫ってくるような文章で、痛々しいのだけど美しさも感じるんだ。向田邦子の小説の世界のような、人情がたっぷりの。


どこまでも自由人の夫とは結局わかれることにするんだけど、20年も経ってから舅に別れた原因を尋ねられたとき、くどくど言わずにたったひとこと


「踏んで歩かれましたから」


というんだよ〜!


この本を昔に読んだとき「すごくかっこいい」と思ったことをまた思い出したよ。いつか言ってみたいけど言える場面が来るかなぁ?でもベラベラ喋るほうだから、無理だろうなぁ。


むっちゃんはこの本を読んでもあんまり面白くないかもしれない。久しぶりに図書館で目について読んでみたくなっただけなんだ。


児童文学はよかったら何か読んでみて!海外の作家さんのも面白いよ。

好きな作品が見つかったらうれしいな。



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