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午前10時の映画祭【ミツバチのささやき】♯099



ミツバチのささやき    1973年/スペイン



【ストーリー】

1940年代のスペインの小さな村。
6歳の少女アナと姉のイサベルは、
映画「フランケンシュタイン」を観てから、
怪物が本当にいるのかどうか、
気になって眠れない。



【解説というか、レヴューというか、】

映画の世界に入り込んでしまった少女のお話し。
フランケンシュタインは実際にいるのか?
アナの疑問に対して、
誰も傷つけないナイスな嘘を思いついた姉イサベル。
純粋無垢さを持った子供らしい想像力が、
大人の冷酷さを際立たせます。


訳ありな雰囲気の家族



姉妹の両親から、家族の暖かみを感じないのだ。
養蜂にふける、やけに意味深な高齢の父親。
内戦よって引き裂かれた家族に宛てた手紙を
書き続ける母。

多くを語られていないこれらのエピソードは、
戦争の恐怖に沈黙してる、苦しい心情を伝えています。
言葉ではなく、エピソードや風景描写で語る映像に
私たちは心を打たれるのです。


過酷な状況の中で、汚れのない子供たちを
守り切りたい。
そういう強い気持ちが込められた作品だと
思いました。

映像に語らせるのが上手いビクトル・エリセ監督



【シネマメモ】

本作はとなりのトトロの元ネタと言われております。
ジブリ好きさんは必見の作品。

監督のビクトル・エリセは31年ぶりに
新しい映画をを制作。
日本公開を待ち望んでいるファンがいっぱい
いるはずだ。

アナ・トレントの名演も見どころ

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